YURIKAさんからの質問
Q.
向上心のない息子のことが情けなくて仕方ない……

今春大学を卒業する息子。上昇志向がない控えめな性格ゆえ、就活スタートに遅れたうえ、人に頼りたくない頑固さもあり上手く活動もできていないようでした。さすがに不安になり、昨年末、主人が大学の就活センターに何度か足を運び相談しましたが、時すでに遅く。やっと一社取れた内定は、言いにくいですが、いわゆる「ブルーカラー」。息子はホッとしたようですし、主人も「自分で決めたのだから喜んであげよう」と言うのですが、一生懸命やった子育ての集大成が……と思うと夜も眠れません。また若者らしい向上心がなく、アルバイトでもできそうな職種を志望していた息子(それすら落ちるのですが)に対しても、情けなくて。息子は授業をサボったりしないし、友達もいるし、ケンカや暴言など男子特有の激しい反抗期もありませんでした。かと言って家族を労ったり助ける訳でもなく、淡々としています。夫婦仲は良く協力しあって子育てしてきたのですが、虚しさで一杯です。

特別ゲスト 齊藤勇先生の回答
A.
子供にだけは簡単に理想を押しつけられる。
それゆえ際限なく上を求めてしまいがちなのです。

かつて多くの若者が上昇志向を持っていたのは、それがないと生き残れなかったから。つまり時代の産物だったのですね。でも今はガツガツしないと生きていけないわけではないですし、反対に上昇志向を持って競争に身を投じても、出世できるとも限らない。さらに言えば、出世しても幸せになれるとは限らない時代です。そこで上昇志向を抱けと言っても、無理な話だと思うのですよ。

親が子供を叱る行為というのは、心理学的に見ると、とても簡単なことなのです。というのも、自分の理想を、友人や会社の同僚といった他人に押し付けることはできませんよね? でも親は子を自分と一体化して見がちですので、子にだけは気軽に理想を押し付けられるのです。しかしこの理想が、子の心理とズレていたときは問題です。

おそらくYURIKAさんは、「男は上昇志向を持つもの」という理想を抱いているのでしょう。でも男というのは、そんなカッコ良いものではありません。虚勢を張っているだけで、本当は弱く嫉妬深い生き物。同様に、息子さんも、かつてYURIKAさんが見てきた男たちとは違ってきているのだということを、まずは認識していただけたらと思います。

YURIKAさんは今、お悩み内容を見る限りは、完全に幸せな環境にいらっしゃると思うのですよ。夫婦仲は良く、息子はワルにもならずきちんと成長して内定まで取った。素晴らしいことではないですか。

おそらくYURIKAさん自身は、とても向上心の強い方なのでしょう。でしたらこれからは、息子に上昇志向を持たせようという向上心ではなく、せっかく夫婦仲が良く息子も無事巣立ったのですから、いかに夫と幸せな老後を送るか、ということに向上心を抱かれてはいかがでしょうか? 今の幸せに気づかず「もっともっと」と求め始めると、きりがなくなってしまうと思いますよ。

いかがですか?
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