
こんにちは! ちょっと早めの更年期を迎えてから、人と会うのが煩わしくなっています。仕事は単発の通訳をやっていて、クライアントや同僚とのコミュニケーションは楽しいです。が、ママ友や近所の人など、共通の話題があまりない人との噛み合わない会話は、時間の無駄だと感じてしまうように。 ホルモンバランスの変化からくるものだとは何となく気づいているのですが、とくに同年代の女性とはお互いにイライラしてしまいがちです。このような時期はどう乗り切るべきなのでしょうか? アドバイスをいただけましたら幸いです。
何の問題もありません!
あくまで心理学的な視点からの分析ですが、人間関係のイライラは、実は更年期とは関係ないのではないかと思われます。第一回の「自分から関係を切ってしまった同期に素っ気なくされて割り切れない」というお悩みの回でもお話しさせていただきましたが、人は「ステータス(社会的身分や地位)」が同じ人との関係は上手くいきやすいものです。ベアマニア1018さんにとって、クライアントや同僚は、この「ステータス」が同じ存在。ですがママ友や近所の方は違います。経歴や生活環境がまったく違いますから、共通の話題もない。上手くいかないと感じてしまうのは、ある意味当然のことなのですよ。
もちろん、「ステータス」が同じ人たちとも違う人たちとも仲良くできる人はいます。でもそういう人は稀で、多くは、1つの「ステータス」の人たちとだけ仲良くできる、というのが普通です。ですから、その1つを中心に付き合っていけばいいと思いますよ。ママ友や近所の方とは、挨拶はきちんとするなど、失礼にならないレベルの付き合いをされれば充分だと思います。同僚やクライアントの付き合いと、同じレベルを求める必要はまったくないでしょう。
mi-mollet読者の皆さんのお悩みを拝見していると、皆さん、すべての人と深い付き合いを築こうとされるからいろいろ悩んでしまい、「もしかして更年期?」などと考えたりもしてしまうのではないかと感じました。たしかに、同じ「ステータス」の人とも上手く付き合えなくなったというなら、それは更年期の影響かもしれません。でも1つのグループときちんと付き合えているなら、まったく問題はないと思いますから、あまり自分を責めたり落ち込んだりされないようにしてください!

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- 齊藤 勇(さいとういさむ)1943年生まれ。心理学者、立正大学心理学部名誉教授。専門は対人心理学と恋愛心理学。分かりやすい講義が人気で、『笑っていいとも!』(フジテレビ)や『それいけ!ココロジー』(読売テレビ)など多数のテレビにも出演していた。著書は100冊以上あり、『男と女の心理学入門』(かんき出版)、『悪用禁止!思いのままに人をあやつる心理学大全』(宝島社新書)、『ずるい心理学~上司に得意先、先輩、同僚も年下まで、なんかいいように“使われている”~』(ぱる出版)、『超・相槌』(文響社)など近著も多数。 この人の回答一覧を見る
- 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』『FRaU』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る
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