ズバリお聞きします、自分の髪質は好きですか?
私は手放しに「好き!」と言えるわけではありませんが、付き合い方が分かってきた今、「好きかも」とやっと思えるようになってきました。
でも、以前は大嫌いでした。
誰しもが憧れたことがあるかと思います、外国人のようなくせ毛に。そう、無造作ヘアがきまる、あの軽やかな空気をはらんだ、柔らかそうなあの髪質です。一方、私の髪はあの質感とはほど遠い、多い、太い、硬いと三拍子揃った髪質。母親のカットでおかっぱヘアになった小学校低学年の頃、兄に「ヘルメット! ヘルメット!」と茶化され、悔し泣きをした記憶を鮮明に覚えています(苦笑)。
いろいろなスタイリング剤やヘアアイロンを駆使し、無理矢理ニュアンスヘアを演出しても、コシがありすぎる私の髪では、無造作ヘアを一生懸命つくったことが悲しいくらいにバレる仕上がりにしかならない。そんな朝のスタイリングの格闘に徒労感しかなかった15年ほど前、「大森さんの髪はカラーとカットラインで見せるのがイチバン」と中途半端なレイヤーの入った髪を何の躊躇もなくバッサリ切ってくれた美容師さんと出会いました(以来、浮気をすることもありましたが、その方に15年間お世話になっています)。それを機にスッパリと「毛束感の動きのニュアンスで勝負する髪型」とは決別しました。
とはいえ、私の硬くて太い髪は湿気で膨らみやすく、時にどうしても髪型が決まらないことがある……そんな時(35歳くらい)に出合ったのが、このアヴェダのヘアオイル(厳密に言うとヘアトリートメント セラム)でした。濡れた髪につけ、ドライヤーで乾かすだけで、驚くほどに私の髪を扱いやすくしてくれたのです。髪がやわらかくなり、ゴワつくこともなくなり、広がりづらくなり……湿度に惑わされない髪質に!
そうこうしているうちに歳を重ね、不惑を越えたあたりで「だいぶクセが出てきましたね。加齢でクセが強くなる人はいても、弱くなる人って絶対にいないからね〜!」と担当美容師さんに髪のエイジングをはっきり指摘されました(本当のことをはっきり言ってくれる美容師さんが私は好きみたいです)。そして、まわりの友人たちが「なんだか髪がうすくなってきたかも」「コシがなくなってきた」「うねりがひどくなってきた」と髪質の不満をもらす頻度が高まってきました。けれど、その頃から「だんだん髪が扱いやすくなってきた。やっと自分の髪質が好きになってきたのかも」と私は思うようになりました。エイジングによる髪質の変化にさえストレスを感じることがなくなっていたようなのです。
性格的にもスタイリング剤をつけるのはあまり好きではありません(スキンケアもメイクもとにかくシンプルステップ至上主義なもので)。洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)で髪質を整え、美容師さんがカットしてくれたままのシャープなラインを楽しむ。これが今の自分にふさわしいスタイリング方法だな、としっくりきているところです。
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