料理家の大庭英子さんによると、野菜を使った煮込み料理は、「バーミキュラ」などをはじめとした鋳物鍋で作ると、各段においしくなるそう。鍋が違うだけで、そんなに味が違ってくる!? 大庭さんの新刊『毎日の「バーミキュラ」レシピ』(講談社)より、その秘密を教えてもらいました!
バーミキュラをはじめとした、鋳物鍋の特徴の一つに「無水料理が得意」というものがあります。鍋の密閉性が高く、ふたがピタッと密着して中の温度や水分を逃がさないため、食材が持つ水分に少しだけ水を足すだけ、または無水で、調理することができます。いったん沸騰すれば、蒸気が効率よく鍋の中を循環するので、食材にむらなく火が通って素材本来のうまみが引き出されます。そのため、いろいろな調味料を足さずシンプルな味つけで、おいしくでき上がってくれます。いつもは水をたっぷり入れているようなカレーや野菜の煮込みも、ぜひ水分を少なめで作ってみてください。(大庭さん・以下レシピすべて)
●「チキンヨーグルトカレー」
材料(4人分)
・鶏もも肉 大2枚(約600g)
A
・塩 小さじ1/2
・カレー粉 大さじ1/2
・玉ねぎ 大2個
・にんにく 1かけ
・しょうが 小1/2かけ
・トマト(完熟) 大1個
・プレーンヨーグルト 200g
B
・カレー粉 大さじ4
・ローリエ 1枚
・シナモンスティック 1/2本
・赤唐辛子 2本
・なす 4本
・ズッキーニ 1本
・塩 適量
・サラダ油 適量
・温かいご飯 800g
作り方
① 鶏肉は1枚を6等分に切り、Aをまぶして約10分おく。
② 玉ねぎ、にんにく、しょうがはみじんに切り、トマトは1㎝角に切る。
③ 鍋にサラダ油を熱して玉ねぎ、にんにく、しょうがを炒め、ふたをして弱火で約10分加熱する。
④ ③に鶏肉を加え、色が変わったらBを加えて炒める。トマト、ヨーグルト、塩小さじ1を加えて混ぜ、煮立ったらふたをして弱火で20~30分煮込む。
⑤ なすとズッキーニは縞目に皮をむき、1~1.5㎝厚さの輪切りにしてサラダ油大さじ2を絡める。
⑥ 別の鍋を熱して⑤を入れ、ふたをして蒸し煮にし、軽く塩をふる。
⑦ 器にご飯を盛り、④のチキンカレーと⑥の蒸し焼き野菜を盛る。
●「白菜のひき肉はさみ鍋」
材料(4~6人分)
・豚ひき肉 400g
・白菜 1/2株(約2kg)
A
・長ねぎのみじん切り 大さじ6
・しょうがのすりおろし 小1かけ分
・みそ(信州みそなど) 大さじ4
・酒 大さじ3
・しょうゆ 大さじ1
・ごま油 大さじ1
・酒 大さじ4
・水 カップ1/2
作り方
① ボウルにひき肉とAを入れて手で混ぜる。
② 白菜は芯つきのまま縦半分に切る。それぞれ葉と葉の間にひき肉をはさんだら芯を切り取り、鍋の深さに合わせて、8㎝長さほどに切る。
③ 鍋に白菜の切り口が上になるようにピッチリ詰め込み、酒をふって分量の水を注ぐ。ふたをして中火にかけ、煮立ってきたら弱火にして約1時間、白菜がとろとろになるまで煮る。
ポイント
白菜にひき肉をはさむときは、芯を残すのがポイント。
芯を切り離してしまうと、葉がバラバラになってはさみにくい。
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●今回使用した鍋は
栄養もしっかりとれて、油や調味料も少なくてすむからとってもヘルシー!
次回(9月24日公開予定)は、バーミキュラの注目の新ラインナップ、小さめサイズ(14cm)を使ったレシピをご紹介します。お楽しみに。
『こんなに使えて、こんなにおいしい! 毎日の「バーミキュラ」レシピ』
大庭英子・著 講談社
1300円(税別)
ISBN 978-4-06-509102-9
「バーミキュラ」だからできる、だからおいしい、毎日作りたくなる使いたおしレシピブック! 主菜も副菜もおまかせください。
(この記事は2017年9月22日時点の情報です)
大庭英子
料理研究家。身近な材料と普段使いの調味料で作る、簡単でおいしく、アイデアあふれた料理に定評がある。和・洋・中華・エスニックのジャンルを超えた幅広いレパートリーは、どれも自然体のおいしさで、たくさん食べても飽きない味わい。雑誌・新聞・広告と活躍の場も広く、あらゆる年齢層から支持を得ている。著書に『おいしい豆料理手帖』(家の光協会)、『ラクラク冷凍レシピ』(講談社)など多数。