kako77さんからの質問
Q.
妹の死に関して、主治医への不信感が拭えません。

私はこの6月に妹を看取りました。46歳独身、子宮頸がんでした。妹は20代後半で乳ガンが見つかり、3度摘出して経過観察で生活をしていました。そんなとき子宮頸がんの疑いが出てきました。妹は当初、子宮頸がんの担当医をとても信頼していたし、実際、丁寧に診てくださっていました。
最初の円錐切除の際は、「これで病気とはサヨナラできますよ。妊娠も可能ですよ」と言われたのですが、術後、思ったより進行しているとのことで、翌月、子宮を全摘しました。妹の癌は、円錐切除もかなり鋭角に奥まで切除が必要な珍しいパターンだった、とのこと。その後、放射線治療も受けましたが、翌年秋には再発が見つかり、亡くなりました。
妹は10年間、3ヶ月~半年に1回、検査を続けていました。検査結果がグレー続きならば早めに円錐切除をしたいと相談したこともありましたし、二度ほどペットを撮らなくて大丈夫かと聞いたこともありましたが、今は手術をするほどではないし、ペットはかえって被爆してしまう、と却下されていたのです
恨みを言っても現実は変わりませんが、疑問を晴らしたい思いに駆られています。それは意味のないことなのでしょうか。妹の死は天命で仕方ないことだったのでしょうか。訴訟を起こしたいなどとは思っていません。ただ、どこかにターニングポイントがなかったのか、そして私や娘はどのようにしたら病気を回避できるのか、知りたいのです。(54歳)

特別ゲスト 樋野興夫先生の回答
A.
医師に聞きに行かれてください。
でないと一生悩み続けることになってしまいます。

妹さんの病状が当初の診断と違っていたのは、医師の純度が低かったからか、もしくは医師は分かっていたけれど安心させるために「大丈夫」と伝えたのか……。それは、医師に聞きに行かれても良いと思いますよ。モヤモヤしているならば、その思いは晴らさないと。でないと一生悩み続けることになってしまいますから。病院にはおそらく相談窓口があると思いますから、そこを通じて、担当だった医師につないでもらうのが良いでしょう。医師は家族への説明義務がありますから、きちんと対応してくれるはずです。

kako77さんは、おそらく医師に対して、かつての、「馬の上から花を見る」ような高飛車なイメージを抱かれているのではないかと思います。でも私は、馬から下りて花を見るような、患者さんとその家族のすべての必要に応えていくのが、これからのあるべき医療の形だと思っています。そういう社会を作っていかなければならないと思っていますので、疑問に思っていることは納得できるまでしっかり聞いてほしいと思います。

ご自身や娘さんが病気を回避する方法ですが、残念ながら、検診では病気を見過ごされることが多いのです。ですから具体的な不調を感じられているときは、一般検診ではなく、専門の科でその病気の検診を受けられてください。そうすると、診断の純度が高くなりますから。

妹さんへの診断に関してですが、どういう検査をしたかによって、診断はまったく違ってきます。生検までおこなえば、かなりの純度で病状が分かりますから、不安なときは「生検もおこなってください」と希望されると良いでしょう。ペットも、一回受けるくらいなら被ばく量はたいしたことはありません。こうしてくださいと伝えれば、医師はその通りにおこなうはずです。しっかりコミュニケーションをとって希望を伝えるようにすれば、ただ一般的な検診を受けるよりも、病気を回避できる確率は高くなると思いますよ。

本当は医師が、患者さんがどうしたら安心するか、ということまで考えて対応するべきなのですけどね。なかなか医師も忙しく、俗に言われる“3分診療”になってしまっているのが実情です。私はそんな医師と患者さんの隙間を埋めたいと思い、がん哲学外来とがん哲学外来カフェを始めたのです。一人で調べ対応するのは、限界があります。悩んでいることがあるなら、ぜひ、がん哲学外来カフェに来て話してみてください。

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