スライリーさんからの質問
Q.
母の老後について姉と話し合いたいが、
上から目線でものを言われるので憂鬱です。

二人姉妹で、どちらも既婚です。私は子供なし・専業主婦。姉は子供2人(6歳、10歳)・共働きです。私たちの母は1人暮らしで、年なので助けが必要なこともあるのですが、自分の生活で手いっぱいの姉は母のことまで手も気も回りません。時間に余裕のある私が、少し遠くに住んでいますが、何かと世話をしています。ですが、姉からの感謝は感じませんし、たまに、どうしても困って頼んだことさえも断られたり後回しにされたり。納得のいかないことも多く、最近は連絡を取り合うのも憂鬱です。子供の頃の延長で、いつも上からものを言いますが、非常識なところがあり、母と私の“普通”と考える価値観と合わないことも多いです。母の老後の世話のことを、うまく話し合える気もしません。母のためにも険悪にはなりたくないのですが、どのような気の持ち方で接していけばいいのでしょうか……。(42歳)

特別ゲスト 齊藤勇先生の回答
A.
お姉さんへのストレスとお母様の老後問題が
ごちゃ混ぜになっているような気がいたします。

親の老後を看るというのは、たしかに難しい問題ではありますが、一方で、今考えても仕方のない問題でもあると思うのですよ。スライリーさんは今42歳とのことですから、お母様は70歳代くらいでしょうか? そして今、一人暮らしをされているとのこと。つまり自立して生活できるほどお元気だということですよね。今の時代は100歳まで生きるということも珍しくなくなってきましたから、70代でお元気なら、まだまだこれから長い。今老後のことまで考えても、お母様の状況が変わるかもしれませんし、スライリーさん自身の状況も変わるかもしれません。縁起でもありませんが、ポックリ逝って“老後”というものがない可能性だってありますから。

おそらくスライリーさんが想像されている“老後”というのは、寝たきりになった親をエンドレスで看病する、というものではないでしょうか?たしかに最近は、テレビなどでも介護疲れのニュースが頻繁に流れますし、“貧困老人”といった特集が組まれたりもしています。そうやって脅されるものですから、「準備をしなければ」「姉と話し合わなければ」と思われるのでしょう。でも現実は、そんな状況に陥らない方のほうが圧倒的に多いのです。もちろんお金を貯めておいて困ることはないと思いますが、今は老人ホームもどんどんできていますし、福祉制度もどんどん変化しています。スライリーさんのお母様がそういった環境を必要とされる頃には、年金で充分まかなえる社会になっているかもしれません。あるいは、なっていないかもしれません。まったく分かりませんから、そのときになって具体的に考えられたので良いと思うのですよ。

さて、お母様のことに関しては今考える必要はないのではないかと提案させていただきましたが、それではスッキリされないのではないかと思います。というのも、スライリーさんのお悩みの本質は、そこにあるわけではないと思われるからです。スライリーさんにとって一番の関心事は、実は「お姉さんに感謝されたい」ということにあるのではないないでしょうか。たしかに日本の兄弟姉妹の上下関係というのは、何歳になっても変わらないところがあります。お姉様もいつまでたっても子供時代のような感覚で、気軽にスライリーさんに物事を命じ、それを当然と思って感謝の言葉もかけないのでしょう。本音のところでは、スライリーさんはそんなお姉さんに、お母様を理由に感謝してもらいたいのではないでしょうか? でも残念ながら、感謝してもらうには相当な話し合いといいますか、戦いといいますか……、労力が必要になるかと思われます。連絡をとるのでさえ憂鬱だとおっしゃられているのですから、感謝まで期待してやり取りをすると、かなりエネルギーを消耗されてしまうと思いますよ。それよりも、感謝は諦めて、お姉さんとは連絡を取らない、という選択をされるほうをオススメいたします。実際に今も、お姉さん抜きで事は回っておられるようですし、話し合いなどしなくても何の問題もないと思うのです。

昨今は、高齢の親も、体が動くうちはずっと夫婦または一人で生活したい、という人が増えているようです。そしていよいよ人の助けが必要になったら、子のところではなく施設に行く、というパターンが一般的になっています。お母様自身も、もしかしたら子供に負担をかけたくない、と考えられているかもしれません。

私の勘違いだったら申し訳ないのですが、お悩みをお伺いした限りでは、お姉様に関するストレスが、お母様の“老後”という問題にすり替えられているように感じました。ですが、エネルギー消費の割には改善が難しいと思われるお姉様のことに心を悩まされるよりは、お母様との時間を大切にすることを優先されたほうが、スライリーさん自身も幸せなのではないかと思うのです。

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