2015.4.13

ベルギーと言えばマグリット、となった理由 その1

私、編集部・大森がまだ若かりし頃、ベルギーのデザイナーたちが「Antwerp(アントワープ)6」として、ファッション界に旋風を巻き起こした時がありました。彼らのデザインする前衛的かつ構築的なアイテムたちに魅せられ、当時日本への入荷が少なかったため、私はベルギー・アントワープへの買い付けの旅を決意(若い頃の勢いって本当にすごいですよね……)。気づけば、機上の人となっていたのでした。

アン・ドゥムルメステール、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク、ダーク・ヴァン・セーヌ、ダーク・ビッケンバーグ、ドリス・ヴァン・ノッテン 、マリナ・イーの6人。のちに、マルジェラが加わり、アントワープ7と言われたことも。出典:vistflanders.jp

そして、現地へ赴いてビックリ。アントワープでは、もはやアートピースとしか言いようがないアイテムしか見つけられず(つまり、ものすごくお高い)、「これなら、日本のほうが着られるアイテムが見つけやすかったのかも……」と愕然としたのです。

そして、私はアントワープ大聖堂で、『フランダースの犬』のネロが恋い焦がれたルーベンスの絵画を見上げることしかできなかったのでした。

ちなみに、私が行ったときは、何のためらいもなく絵画はオープンになっており、布はかけられていなったです。急に物欲が失せた私は、ネロとパトラッシュに思いを馳せながら、ボーッと長時間絵画を眺めていましたっけ……。出典:travel.jp

というわけで、経済力の乏しさゆえ、物欲を発散することができなかった私は、その思いを「オランダ〜ベルギーの美術館めぐり」と舵をきることでまぎらわせるしかありませんでした(というか、アントワープ6の服を買い付けにまわるということ以外は、ほぼノープランのまま現地に赴いていただけなのですが)。

余談ですが……
昨年末に観た映画『みんなのアムステルダム国立美術館へ』は、この旅で赴いたオランダの国立美術館の改修騒動を追ったドキュメント。館長、キュレーター、建築家、政治家、市民をも巻き込み、皆が満足する美術館を目指すため、約10年もの閉館を余儀なくされたドタバタ劇が繰り広げられます。「美術館(=公共の施設)は誰のため論争」は、ぜひ東京オリンピック関係者に観てほしい!

マグネットのマの字も出ないまま……続く