1本の歯ブラシだけではどんなに磨いても不十分!70代でも健やかな歯を維持する正しい歯磨きの手順とは?_img0
写真:Shutterstock

医療ライターの熊本美加です。

みなさんは日々の歯磨きをどのようにやっていますか?

「歯のお手入れはしっかりやっている」という方が多いのではないでしょうか。

ズボラな私でさえ、朝晩の歯磨きと食後のフロス、年1、2度は歯科医院で定期検診を受け、クリーニングをしてもらっています。今のところトラブルはないものの、最近は歯の黄ばみや前歯の表面にうっすら入っている縦線、さらに歯ぐきが下がってきているのが気になっています。まだまだ長い後半人生で歯の健康を維持していけるのかと、不安がじわじわと押し寄せてきたのです。

そんな時、友人から「歯磨き(口腔ケア全般)をマンツーマンで教えてくれるセルフケアレッスンを受けたら、既成概念が覆された!」という話を熱く語られ、そんなに言うならと、私もお金を払って歯磨きを学び直してみることにしたのです。

今回は、このレッスンで知った、口腔ケアにまつわる目からウロコの情報をお届けします。

 


ショック! しっかり磨いている気でいたのに、磨けていない!


今、私がなぜ歯磨きを一から見直したいと思ったかというと、今の状態でも生活に支障はないけれど、歯の黄ばみと部分的に歯ぐきが下がってきているのが気になっていたから。それが年のせいなのか、はたまた違う原因なのか知りたかったのです。

マンツーマン指導では、現状や生活習慣などのヒアリングがあり、自分流での歯磨き後の口の中が実際にどうなっているのかを専用の薬剤で染め出して確認するのですが……。その写真を見て唖然&驚愕。それなりに頑張ってケアしているつもりだったのに、全然磨けてない!

1本の歯ブラシだけではどんなに磨いても不十分!70代でも健やかな歯を維持する正しい歯磨きの手順とは?_img1
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染め出してみると、意識して磨いているところと実際に磨けているところが違うことが明らかに。口内の汚れ(細菌)が2色に染まる薬剤を使用したのですが、ピンクに染まった部分は今日ついたばかりのすぐとれる歯垢、青く染まった部分は何日かで蓄積された歯垢だそう。

そもそも、歯垢が細菌の集合体というのもはじめて知りました。

「青く染まった部分はこびりついてしまった排水溝のヌメリのようなものです」

担当してくださった歯科衛生士さんの言葉が胸に突き刺さります。

その汚れに汚れがくっつき、どんどん範囲が拡大していくそうです。細菌は2日目から爆発的に増えると言われているので、1日1回、細菌を確実に落としてリセットすることが、健康な歯を保つためには必要なミッションなのです!