最近、近くの文字が見えにくい……。

でも、友人たちと「小さい文字はよく見えない!」と笑い話はしても、40代から50代、まだ老眼鏡をかけている人はそんなにいない気も。

来るべき時が来たなと思いつつも、一体いつどのタイミングでかければいいのでしょうか?

大手メガネメーカー「眼鏡市場」の店頭で、今まで1万人以上の目を見てきた「眼鏡コンシェルジュ」の掛本紀子さんに、素朴な疑問をぶつけてみました。

写真:Shutterstock


そろそろ老眼? と思ったら……まずはセルフチェック!


もしかして、これが老眼なのかしら? と思っても「認めたら負け!」という謎の気持ちとともに、どのタイミングでメガネ(老眼鏡と言いたくない……)を投入すればいいのかよくわからないのが正直なところ。

 

眼鏡市場の眼鏡コンシェルジュ掛本紀子さんによると、「一般的に老眼は40代から始まると言われていますが、20〜30代でも、近くを見る時間が長いなどの環境によって老眼のような症状が出るほど。疲れ目がひどいなと感じたら、一度眼科やメガネ屋で視力チェックしてほしいですね」とのこと。

私たち人間の目は、レンズの役割を果たす「水晶体」の厚さを調整して、ピントを合わせています。この調整に関わっているのが「毛様体筋」という筋肉。近くを見るときは、この筋肉が緊張して水晶体を膨らませてピントを合わせているそう。

つまり、スマホやパソコン作業のように、近くをじっと長時間見るような場合は、「毛様体筋」がずっと緊張している状態になり、目の疲れの原因になるというわけです。

掛本さんが最初に疲れ目対策のメガネを作ったのは20代のとき。疲れ目がひどくて、かけたらすごく楽だったので、そのままずっとかけ続けているといいます。

疲れ目対策のメガネからスタートして、いつの間にか遠近両用のメガネに移行していたので、かけた時の歪みなどの違和感が少なくて慣れやすかったとか。さすが、眼鏡コンシェルジュ、理想的な移行の流れ!

「体に負担がかかっているな、困ったなと思ったら、道具でサポートしますよね? それと一緒です」(掛本さん)

では、どうなったら「そろそろ用意してみようか……」と店舗に行けばいいのでしょうか?

「遠くを見るときはメガネが必要だけど、近くを見るときはメガネを外せば大丈夫な人もいたり、生活をするだけなら、そこまで不便を感じない人もいたり…と、見え方は人それぞれ。

『3、6、8』の数字を見間違える時がある、新聞やスマホを見る距離が遠くなった、メイクの時にアイラインが引きづらくなった…などは”老眼あるある”ともいえる仕草です」(掛本さん)

 

おうちで簡単にチェックできる方法をもう一つ。

①自分の人差し指の指紋を見ましょう。
②腕を伸ばしたり、縮めたりしながら、人差し指の指紋がはっきり見える位置を測ります。

その位置が30cm以上離れている場合は、調整不良である老眼の可能性あり。

上記に当てはまる場合は、眼科やメガネ店で視力チェックしてみてもいいかも。
 

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【老眼セルフチェックリストつき】遠近両用メガネはいつから使う?
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