実験その② 薬指のクーデター 薬指が中指を追い越してしまう!

 

① 2人の薬指を向かい合わせる。
対面する2人が、お互いの薬指の先端を向かい合わせにギリギリまで近づけて(触れないように注意!)、掌を机に置く。実験者の側は、これ以降、自分の手指が動かないようにじっとしている。

② 2本の指で自分と相手の薬指の第一関節付近をぐりぐり転がす。
体験者は、机に置いていない方の手の人差し指と中指の腹を、それぞれ自分と相手の薬指の第一関節付近に押し付け、そのままぐりぐりと(自分から見て)前後に転がしてみる。この動作を、目を閉じた状態で続けてみる。

③ ぐりぐりやりながら、一番長い指がどれか考えてみると?
目を閉じたままぐりぐりと前後に転がしながら、机に置いている手の5本の指のうち、どの指が一番長いかを考えてみる。

④ 薬指が中指を追い越してる!
自分の薬指と相手の指がつながって、一本の長い指となったように錯覚する。錯覚している間だけ、薬指が一番長い指と感じられる。

 

【補足】「ダブルタッチ錯覚」に分類される錯覚。体験者の指の延長線上に、棒状のモノ(ペンや単三電池など)をしっかりと固定することによっても同様の錯覚が得られるが、錯覚の感度はやや落ちる。相手がいるのであれば、実際の指を並べるイラストの方法がおすすめ。薬指以外の指でも同様のことが起きる。触れる指を増やすとより錯覚を感じやすくなるそうです。