——そしてようやく、区の児童発達支援センターで発達検査と医師の診察を受ける順番が回ってきたのですね。

じっとしていられない娘はまともに検査を受けることはできませんでしたが、医師からは「娘さんは半年遅れの精神運動発達遅滞です」と告げられました。意味がよくわからないまま夫に伝えると、夫は「なんだ半年しか遅れていないのなら、すぐに追いつくさ」と……。

私は、どうもそういうことではない、知的な遅れがあるという意味じゃないかと話しましたが、かみ合わず……。いろいろ調べましたが、よくわかりませんでした。そのまま2、3ヵ月待った末に、週に1度、母子で2時間ほど同じセンターで集団療育を受けることになったんです。

 

——そのころ、復職についてはどのようにお考えでしたか?

次第に焦りが募っていきました。幼稚園でも保育園でもいい。どこかに入れるのだろうか。3歳になってもおむつだと保育園や幼稚園は受け入れてくれないのだろうかって。

——当時は保育園に入れないお子さんが多く、問題になっていた時期だったかと思います。

ですから必死でした。娘が細切れにお昼寝している合間を縫っては、復職前でも受け入れてくれる近隣の幼稚園13ヵ所に電話しましたが、電話口で「半年ほど発達が遅れているのですが」と伝えると、「そういう子は受け入れていません」と即座に断られてしまいました。

1ヵ所だけ話を聞くからと、こども園の園長が会ってくれて「ごめんね、うちは障がいのある子はその子の兄弟が先に入園しているときだけ受け入れてるんだ。きっとあちこちで嫌な目にあったでしょう」とねぎらってくれました。

それでようやく、半年遅れの意味がぼんやりと身に染みてきたんです……。