体重はそれほど変わらないのに、なぜかやせて見える人と太って見える人がいます。その違いはズバリ「フェイスラインの違いが大きい」と、鍼灸師で『シワ図鑑』(講談社)の著者である土門奏さんは言います。体重を減らさなくてもやせてみえる、視覚の裏ワザを教えてもらいました!
同じ体型なのにやせて見える視覚の不思議
まずはこの図、左と右のどちらの四角が細く見えますか?
正解はふたつの四角は同じ大きさ。上にのっている丸の形が違うだけなのです。でも右のほうが太く、左が細く見えませんか?
これは、体の上にのっている顔も同様です。フェイスラインがほっそりするだけでボディーラインもほっそり見えるのです。
フェイスラインの広がりやたるみの大きな原因は、姿勢の悪さ。猫背やあごを上げた姿勢をしていると、顔の皮膚は外側に引っ張られてどんどん広がっていきます。この楽な姿勢で一日中生活していれば、首の後ろの筋肉がずっと使われて硬く固まり、首や肩もコリコリになってしまいます。
フェイスラインを細く見せるには、まずは首の後ろのこりをほぐしてあごを引く習慣を身につけましょう。そして、外側に流れた皮膚をほお骨の上にもどすようなマッサージをしましょう。そうすれば、垂れたほおはリフトアップして若い頃のかわいいほおに戻り、フェイスラインもスッキリしてやせて見えるのです。
マッサージを実践している多くの方が、体重が変わっていなくても「やせた?」と言われるそうです。無理に食事制限をして体重計に乗り、一喜一憂するより、やせて見える場所を効率的にひきしめてきれいになりましょう!
フェイスライン戻しマッサージ
まずは指圧する場所を確認。
指圧する場所は、頭の後ろから徐々に顔へ移動させる。
※皮膚を引っ張りすぎないように注意。
※あごを引いた状態でマッサージする。
土門 奏
鍼灸院土門治療院院長。国際鍼灸専門学校卒業後、筑波大学理療科教員養成施設卒業。はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師として大学の鍼灸治療施設で経験を積み、鍼灸院を開業。患者に「美顔はり」をしてもらえないかと頼まれたことがきっかけで「美顔率」の研究を始める。他では姿勢のゆがみなどから生じる腰痛や肩こり、姿勢のゆがみが原因でスポーツパフォーマンスが十分発揮できない状態を解決するための「コアコンディショニング」に興味があり、鍼灸マッサージのメニューに加えて運動指導やセルフケア指導もおこなっている。
著書には『〈黄金比率〉の魅力顔になる美顔率』(ベースボール・マガジン社)、『10歳若返る「顔グセ直し」』、『シワ図鑑』(講談社)がある。
構成/庄山陽子(講談社) 撮影/伊藤泰寛(講談社)
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