女45歳、もしかしたら
おじさんが入ってきちゃったかも?
輪の中心にいるその人の笑顔に、もし吹き出しをつけるとしたら、「あはは」、いや失礼ながら「ガハハ」なんていうときも?! それくらい思い切りよく笑い、言葉は小気味よく繰り出される。たちまち笑顔の輪が広がり、気がつけば誰もが、飾らず、まっすぐなその人柄に引き込まれている。清原亜希さんの仕事の現場は、いつもこんなふう。笑い声が絶えない。
「もともとサバサバした性格ですけれど、45歳にもなると、おじさんが入ってきちゃうのかな。ちっちゃいおじさんがね」と、またもや「ガハハ」。
45歳。そう、まさにミモレがキーワードに掲げる年齢。亜希さんは、ミモレ世代の真っ只中にいる。
「おじさんと言いましたが、40代半ばって、『女であること』だけでは勝負しない、そういう覚悟が決まる年齢かもしれないですね。私自身、ファッションにしても、以前の方が絶対女らしかった気がします。どこかに女性は女性らしくしなくては、という思い込みがあって、どんなにカッコ良さを打ち出していても、やっぱり根っこには『女として見られたい』という意識が働いていたのかなと思います」
熱意はより強く、より深く
今、仕事がすごく楽しい
ファッションだけではない。年齢を重ねることで、仕事に対する思いにも明らかに変化が訪れたという。
「若いときは、モデルとしてきれいに撮られればいい、ただそれだけでした。お膳立てしてもらった場にポンと行って、きれいにしてもらって、笑って終わり、さあ、今日はどこに遊びに行こう、みたいな。それが今は、撮られているというより、つくっているという思いのほうが強いんですね。仕事に向かう気持ちは、どちらかといえば職人寄り、いえ、もちろんそこまではいかないですけれど。たとえば、ひとつの撮影のためにどれだけの人が動いて、それぞれの持ち場でいかに力を尽くしているか。昔は到底知ることもなかった、ひとつひとつの過程に思いをかけて、さらに間近で見ることで、仕事への熱意もより強く、深みを増したように思います。責任も実感しています。だから今は、仕事がすごく楽しいんです」
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