大学に入りたての頃、時計好きだった祖父から譲り受けたカルティエの「サントス」。メンズサイズでしたが、マニッシュなものが好きだったので、気に入って毎日のように着けていました。数年後、もう少し小ぶりなものが欲しくなり、色々な時計を検討しましたが、やはりどうしてもサントスに魅かれて。旅先のハワイで、文字盤がシェルのウィメンズサイズを購入しました。
あれから約15年が経ちますが、この時計に飽きるということがまったくありません。スポーティでありながら品のいいスタイルで、どんな年代の自分にもしっくりと馴染んでくれる頼もしい存在です。ゴールドとステンレススティールのコンビなので、ジュエリーも選びません。ドレスアップシーン以外はほとんど着けているくらい気に入っていますが、特にシンプルカジュアルなスタイルの時ほど、着こなしをランクアップするために意識的に着けています。
そしてもうひとつ、大学の卒業時、祖父に「お祝いに時計はどうかな?」と言われ、選んだのが「パンテール」。カルティエのなかでもサントスとは違うイメージのものをと考えていたところ、母から薦められました。卒業旅行で行ったイタリアで購入。当時は少し落ち着いた印象がありましたが、年齢を重ねるにつれ、奥ゆきのある女性らしさを感じられるように。肌に吸いつくようなベルトの滑らかな感触も好み。こちらは、スーツやドレッシーなスタイルの時にジュエリーに近い感覚で合わせています。
時計は、腕に巻くことで自分のなかのスイッチをオンにしてくれるアイテム。カルティエらしい品格を宿したこの2本は、カジュアルからフォーマルまですべてのシーンにおいて、私の背筋を伸ばしてくれる欠かせない存在です。
CREDIT:
ニット/ロベルト コリーナ
パンツ/エストネーション
エタニティのウェディングリング/TASAKI
ゴールドの2連リング/レポシ
シューズ/プロエンザスクーラー
PROFILE 棚田蘭子さん
大学在学中にNYに留学。エストネーションの販売員を経て、プレス担当となり早15年という生粋の“エストネーション子”。現在は2歳になる女の子の子育てと仕事の両立に、慌ただしくも幸せな毎日を送る。