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うちの冷蔵庫が使いにくいのは古いから? そもそも使い勝手が悪いのは、冷蔵庫の老朽化よりも自分の使い方に原因があるのかも……。料理研究家の島本美由紀さんは、そこに気づいて冷蔵庫の使い方大改革に取り組みました。思いついたことを1つずつ実行しては取捨選択をくり返して、たどり着いた「正解」は、家事ストレスから解放されるキッチンの極意。そのすべてをまとめた島本さんの著書『ひと目でわかる! 冷蔵庫で保存・作りおき事典』から冷蔵庫が使いやすくなる秘訣を教わるシリーズです。
見える」「まとめる」に続く第3のポイント「取り出せる」で、使いにくい“うちの冷蔵庫”は劇的に変わります!

 

「取り出せる」3つの工夫で冷蔵庫はより使いやすく、すっきり片づく


見えるからすぐ取り出せるし、モノがまとまっていると出し入れがラクになります。そこで、より取り出しやすく工夫することで、「見える」「まとめる」も実践しやすく、使いやすく、モノの管理がしやすい冷蔵庫が完成します。
モノの置き方、置き場所を変えるといった簡単なことで、取り出しやすさがグンとアップするので、ぜひお試しを。できることから1つずつ始めてみましょう。
 

【取り出せる工夫1】
冷蔵室最下段はフレキシブルに使いこなす


買い物をした直後、いただき物があったときなど一時的に収納量が増えることがあります。そんなとき、冷蔵室の下段に空きスペースがあると便利。一時的に増えたモノの保存のほか、丸ごとのスイカを冷やしたり、たくさん作り置きした料理を小分けするまで鍋ごと入れて降りたり、予備スペースとして役立ちます。

予備スペースはドアの仕様に合わせて作る

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両開きの場合は開けやすいドア側をメインに

出し入れしやすいのは開けやすいドア側のスペース。同時に両側ともドアを開けることは少なく、利き手や設置場所によって開けやすい側があるはず。頻繁に出し入れするモノは、開けやすいドア側の下段から目線の高さまでにしまう。
予備スペースを設けるなら、開閉の頻度が低いドア側に。下段の棚板はしっかりしているので、鍋やスイカなど大きく、重いモノを置いても安心!

片開きの場合は下3分の2をメインに使う

よく目につくのは下から約3分の2のスペース。最下段から目線の高さまでを頻繁に出し入れするモノの置き場に。予備スペースは、中央に設ける。7割収納を維持しやすい中央をあけることで、見通しよく、出し入れもラクに。いざというときは予備スペースとしてしっかり活用して。
 

【取り出せる工夫2】
トレーを使って奥まで活用。「見える」&「まとめる」効果もアップ

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庫内で「仕切り」に使うトレーは、手頃でサイズやかたちが豊富にそろっているプラスチック製がおすすめです。透明か半透明のトレーなら見た目もすっきり。場所と用途で深さやかたちの違うトレーを使い分けましょう。

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深さのあるトレー、カゴ

冷蔵室上段に置くのは、要冷蔵のパックや袋入りの食品や乾物類など賞味期限が長いモノ。使い忘れないように、バラバラに置かないことが大事。深さのあるトレーやカゴを使ってひとまとめにしておけば、出し入れがラクに。開封後は保存袋や容器に入れ替えて、中段に設けた“使いかけ指定席”へ。

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回転トレー

目線の高さより下の棚を奥行きを生かして使うなら回転トレーが便利。調味料のボトルや瓶モノなどをまとめて、使うときはクルッと回すだけで欲しいものがすぐに取り出せる。

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ケースラック

小袋モノなどの“すき間収納”には、ドアポケットのラックに引っ掛けられるケースが便利。定位置&数量限定で保存すれば「見える」「まとめる」「取り出せる」のパーフェクト収納に。

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カゴでワイン収納

ワインはカゴに寝かせて、庫内の奥行きを使って冷蔵室の最上段を“指定席”に。ちょうどいいサイズやかたちのカゴが見つからないときは、クッション性のあるパッキング材やカットした滑り止めマット、果実の包装ネットを巻いても。
 

【取り出せる工夫3】
野菜室、冷凍室は「立てる収納」が基本

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野菜は「上に重ねない」、食材を冷凍するときは「保存袋を薄くする」というのが、長くおいしく保存する秘訣。野菜室や冷凍室のようなケース型収納スペースでは、縦横の空間を効率よく使えるように「仕切り」を作って、立てて収納するのが鉄則です。

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ケース型収納の「仕切り」にはブックエンドが役に立つ!

野菜室、冷凍室で使う仕切りには、収納量によって間隔を自在に調整できるブックエンドがおすすめです。熱伝導率のよい金属製なら冷却効果アップも期待でき、冷凍室の仕切りに最適! 安価なミニスタンドでも十分に使えるので、何個か組み合わせて活用しましょう。

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野菜を生き生き保つ適材適所の保存は仕切りで完成!

かたちや種類がさまざまな野菜を上手に保存するコツは「仕切り」。スライド式のケースになっていることが多い上段は、小さなモノや寝かせるモノをメインに収納します。傷みやすい小さめの野菜は、箱型のカゴやコンテナに入れます。
下段は、前後に仕切って使うのがポイントです。奥には、丸ごとのキャベツなど大きなモノを。手前は、ブックエンドや突っ張り棒で仕切りを作り、葉物野菜を立てて収納しましょう。

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冷凍保存は“薄く&立てる”が基本。上段に一時凍結スペースを設けて

冷凍室は7割以上、9割くらいまでスペースを使うのが理想です。ただ、むやみにモノを入れると、出し入れに手間取って開けている時間が長くなり、余計に電気代がかかってしまうので要注意。上段に置いた金属トレーに食材を入れた保存袋を寝かせて凍結。下段は、ブックエンドや突っ張り棒で空間を仕切って、凍結したモノを用途や種類、保存日などで分類し、すき間がなるべくできないように立てて収納しましょう。

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ペットボトルや保存袋を“立てる収納”に活用

カットしたペットボトルは、野菜やチューブ調味料など冷蔵室でもおなみじの“立てる収納グッズ”。冷凍室でも、保冷剤の保存容器として役立ちます。また、箱入りの棒アイスは冷凍用の保存袋で省スペース収納に。中身が減ってきたら、箱はかさばるだけなので、袋に入れ替えましょう。


島本 美由紀(シマモト ミユキ)
料理研究家。ラク家事アドバイザー。 手軽に作れるおいしいレシピを考案。料理だけにとどまらず、家事全般のラク(楽しくカンタン)を追求する「ラク家事アドバイザー」としても活動。冷蔵庫と食品保存のスペシャリストとして、調理の時短テクニックや整理収納アドバイザーの資格も活かした片づけ方法などを紹介。実用的なアイデアが好評を得て、テレビや雑誌を中心に幅広く活躍中。 『冷蔵庫超片づけ術』(双葉社)、『おもわず自慢したくなる料理のラクワザ333』(河出書房新社)、『冷蔵庫を片づけると時間とお金が10倍になる!』(講談社+α文庫)、『ひと目でわかる食品保存事典 簡単! 長持ち! 節約!』(講談社)など、著書多数。

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『ひと目でわかる! 冷蔵庫で保存・作りおき事典』
島本 美由紀 著 1320円(税込) 講談社

冷蔵庫には人生を幸せに導いてくれるパワーがあります! 食費、光熱費のムダをカットして、家事ストレスも解消する、究極の冷蔵庫活用テクニック。ぜんぶ、私が実践しているものです。--著者
家事の「ラク」を追究してきた著者が辿り着いた、究極の冷蔵庫活用法を徹底解説。気になる食品保存のテクニックから、「作りおき」のコツまで、冷蔵庫活用で家事の手間や無駄遣いを徹底排除する秘訣を伝授します。

『ひと目でわかる! 冷蔵庫で保存・作りおき事典』のほか、料理、ファッション、ダイエット・美容など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
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構成/稲田智子

 


・第1回「節電効果も!意外と知らない冷蔵庫の使い方「4つの法則」」はこちら>>

・第2回「食材のムダがなくなる!冷蔵庫のプロがすすめる「まとめワザ」」はこちら>>