先週末、『ビーマイベイベー 信藤三雄 レトロスペクティブ』が開催されている世田谷文学館へ。皆様は、アートディレクターの信藤三雄(しんどうみつお)さんをご存知でしょうか? 

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京王線・芦花公園駅 南口から徒歩5分の場所にある世田谷文学館にて開催です。これまでも『林芙美子展』『澁澤龍彦展』『岡崎京子展』『茨木のり子展』など、興味深い企画展がたくさん開催されています。コンパクトながらに濃密な展示がいつも堪能できて大好きな展示会場のひとつです。


“信藤三雄”という名前にピンとこなくても、ミモレ世代の方なら彼の作品には必ず触れているはず! 松任谷由実、サザンオールスターズ、ピチカート・ファイブ、ミスター・チルドレン、エレファント・カシマシ、ブランキ・ジェット・シティ、UA……など、多数のミュージシャンのジャケットやポスターなどのデザインをされている方です。

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入口奥には小山田圭吾氏のパネルがドーン! この横には小山田氏が女の子に扮したアノ伝説の森永『小枝』のポスターも♡ こちらは是非現場でご確認ください。


80年代の初期作から最新の作品にいたるまで1000点以上ものアートワークが一堂に介しています。

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センターの水玉のパネル、「渋谷系」を通ってきた方なら何かはお分かりですね(笑)?


もう、ノスタルジーしかありません。会場はとてもコンパクトだったのですが、ひとつひとつのジャケットやポスターと対峙してしまうと、時間がいくらあっても足りないワンダーランドでした(笑)! 

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コチラはポスターの壁。パッと見るとトイズファクトリー案件が多いかな? どのような順番で貼られているのかは信藤氏のみぞ知る!? 
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こちらはCDジャケットの壁。下のガラスケースには特別仕様版の限定ボックスのCDなどが並べられています。CD盤が楽しい時代だったなぁ~(しみじみ)。


その時の時代がパッとフラッシュバッグするキャッチーなアートワークは、当時ハマッていた音楽とセットで私の脳内にしっかり焼き付いています。

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一か所だけ少し寄ってみましょう。ピチカート、フリッパーズ、コーネリアス、ミスチル……などなど。

80年代のジャケット・デザインから現在進行中のプロジェクトまで、信藤三雄は、この時代の音楽(&メディアとデバイス)と併走してきた。(フリーライター)故・川勝正幸は著書『ポップ中毒者の手記』の中でその様を「ミュージシャンと一緒に走っている勢いがデザインにもある。要するに同時代性を感じさせる」と記している(同展覧会フライヤーより)

Spotifyapple musicも……ストリーミングサービスはとても便利ですから、私ももちろん利用しています。ですけれど、やっぱりアートワークを「物」として受け止めて所有する喜びというのも絶対的にあったんだよなぁ、と。アルバム単位で作品を聞いてアーティストの思いを汲んで、歌詞カードを読みながら時に涙したり(あれ、私だけですか笑?)、お気に入りのアルバムジャケットを部屋の棚に飾ってインテリアの一部にしたり……そういう体験をしないで子供たちは大人になるのだよなぁ、と。

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会場の比較的分かりづらいスポットに展示会の名前の由来やフォントの制作過程などが直筆で書かれた壁があります。通常は、展示の最初に誰しもが読める位置に展示するだろうはずなのに! ご本人が照れくさかったのか、頭じゃなく感じるだけで帰って欲しくてわざと読まれにくい位置にしたのか……!?
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タイトルの「ご来場の皆様へ」の部分は鉛筆で下書きをしていたようですが、本文には鉛筆の跡がなかったので一発本番。きっと一気呵成に書きあげたのだろうな。練りに練られた緻密なアートワークも、きっと瞬発力でできあがっているのかもしれないな、とそんなことを思いながら読みました。


展示会から帰り、家で久しぶりにCDを引っ張り出しました。信藤氏が手がけたジャケットを眺めながら、青春時代にいつも私のそばにいてくれた音楽たちを聞き、その夜は更けていきました。

今日のお品書き
バタやんも連呼(笑⁉︎)しておりますが、この秋はチェック柄がトレンドのようです。ファッションライター榎本さんは早速今買って秋まで楽しめる、チェック柄のパンツをチョイス! Tシャツとの合わせ、新鮮です♡