家に帰るときにお世話になった、東京マタニティクリニックの柳田先生と看護師さんたちと記念撮影。

9月6日は私の長男、マックスの28歳のお誕生日でした。
初めての赤ちゃんで、初めて一緒に家に戻った日の緊張は、いまでも忘れません。
それは自分の子供を、きちんとした人間として育てるとともに、社会の一員として、社会の迷惑になるような人間を送り出さない、というのが私の使命だと心から思っていたからです。
「自分が幸せでなければ誰も幸せにできない」という、私の基本ポリシーからすると、まず子供に“幸せな赤ちゃん時代”を過ごさせてあげることからスタートです。

フランスで行ったクリスニング(洗礼式)。

そこで私が考えたのは、“幸せな赤ちゃん”とはなにか?
規則正しい赤ちゃんの時間割り、清潔な環境。
私の2人の息子は生まれた時から3歳まで、育児日記に毎日の起きた時間、お昼寝をした時間、寝た時間、食べたもの、お散歩に行った時間、入浴した時間、オムツを替えた時間を、それぞれのベビーシッターさんに書いてもらっていました。

マックス、プレプレスクールへ初めての登校。

とにかく規則正しい毎日を心掛けていました。ですから、小さな子供を親の行くところ、どこにでも連れて行くようなことは一切ありませんでした。
赤ちゃんの頃は、年1回、夏休み期間の2ヶ月だけ、フランス国内で移動しただけで、5、6歳になって初めて旅行に行ったくらいです。
ましてレストランなんてそれからかなり経ってからですし、中学生になっても、日曜の夜に家の近所のチャイニーズレストランに行くくらいでした。
寝る時間をきちんと守らせるために、私自身の仕事が少し早めに終わっても、寝る時間前にもし私が戻って、子供たちが興奮して眠れないといけないと、時間調整して帰宅していたくらいです。
もちろん、私がそのようなことができたのも、ヘルプしてくれる人を雇うことができたからですが、その頃の私の収入のほとんどは、家のヘルパーさん達に使っていました。

フランスではガレット・デ・ロワ(新年を祝って食べるフランスのタルト菓子)を1月の最初の土曜日に頂きます。自分のタルトの中に、小さなキングの人形が入っていたら王冠をかぶれるのです。

後に、同じ会社で働く若い母親の部下たち、特にキャリア志向の女性とは、「母親となった後、どのように仕事と関わって いきたいのか」を、まず話し合い、できるだけ時間の使い方をやりくりできるように応援していました。
例えば、パリでも夜6時までに赤ちゃんを保育園に迎えにいかなくてはならない人には、家に帰って赤ちゃんが寝てから、コンピューターでできるプロジェクトに関わってもらうとか。

本当に子育てはその人次第で、どうするのが良いのか私にもよくわかりませんが、とにかく一つだけ、これだけは言えるということは、「寝る子は育つ」ということ!
2人の息子はそれぞれ185cm、193cmと長身ですし、周りを見ても両親の身長より、どれだけ寝て食べていたかの方が、長身になる確率は高いと思います。
そして、よく寝ていれば、気分も安定した子供になるのは確かです。