パリはいつものように9月24日から10月2日まで2019年初夏パリコレクションでした。
今回は毎日、気持ちの良いお天気。
ファッション業界の停滞や不安も少しはお天気のおかげで、ポジティブな気分になれたかもしれません。

さて、今回の最大の注目はセリーヌ。
エディ・スリマンがクリエイティブ・ディレクターに就任して、初めてのショー。
私の家の近所にあるホテル、アンヴァリッドに特注テントを張り、レディ・ガガが彼の洋服を身に纏って登場しました。
今回のセリーヌのショーは、前ディレクターのフィービー・ファイロのときのような、 限られたジャーナリストやバイヤーだけがオフィスのショールームで見る形式から一転。

もちろんショーの後も、「なんだこのショー、彼のサン・ローランのコレクションの続きで、なんの意味もない」という、トラディッショナルな評論から、「今のラグジュアリー・ファッションブランドを買うのはチャイニーズかミドルイースタンだけなのだから、ブランドのDNAなど関係なく、クールというレッテルが大切。それさえあればバックや靴が飛ぶように売れるから、それで正解」という意見まで。
人が集まれば論争が始まるわけです。
そういう意味でもエディ・スリマンは、まさに現在のファッション・コミュニケーションの天才です。

さて、そんなことはさておき、私が「来シーズン買いたい、着てみたい」というまったく個人的なベストコレクションをご紹介しましょう。

ヴァレンティノより

超シックなピンクのドレスでリゾートクイーンに。袖とスカートのボリューム感は天才的。私がここ数年パリコレクションで一番好きなデザイナーで毎シーズン何か買ってしまうブランドです。 帽子、靴すべてにおいて完璧なバランス。写真:IMAXtree/アフロ
高級な素材をこのカーラーコンビネーションでモダンでクールなドレスに仕上げて。フラットなサンダルで完成。 写真:IMAXtree/アフロ


アルチュザラより

プリント×プリント、辛口なシルエットを色とバランスでハッピーに仕上げています。大人のコーディネートとして絶対にオススメです。写真:IMAXtree/アフロ
ストライプのシャツとブルーのトラッドな組み合わせにイエローが入ったプリント、そしてこのベルトで。クールなサマーシティーのできあがり。写真:Pixdreams/アフロ


ロシャスより

私の来年のウエディングゲストドレスはこれで決まり。シンプルでシックな何気ないドレスを誰も提案しない中、実は私の秘密兵器のブランドなのです。写真:IMAXtree/アフロ
私のイエロー好きとこの袖とレングスの長さは、もう膝上は着てはいけないという私の年齢に間違いなくぴったりなサマードレス。 写真:IMAXtree/アフロ


アレキサンダー・マックイーンより

もし、パワースーツが必要であれば、これこそその1点。 ここまで完成されたカットとこの生地感はまさにマックイーンならでは。写真:IMAXtree/アフロ


バレンシアガより

あまりにも超トレンドなイメージで私たちの年代には敬遠されがちなブランドですが、私的には必ず「これはいいかも」というものがあります。たまにはダイナミックなものも取り入れて、フレッシュに!写真:IMAXtree/アフロ


ドリス・ヴァン・ノッテンより

シャツ好きな私にとって、これはクールサマーパーティのコーディネート。シャツの袖口とスカートのモダンなバランスがいつものコーディネートより今時なファッション感。写真:IMAXtree/アフロ