突然ですが日本人女性の平均寿命って、みなさんご存知ですか?

・・・・・・最新データで87.26歳(ちなみに男性は81歳)!!これは平均なので、私たち日本女性にとって90代まで生きることはそんなに珍しい話ではありません。

30代40代の女性たちとお話ししていると、こんな未来に「不安だ」「どうしたらいいかわからない」と言う方が少なくありません。「長寿」って人類にとって本来は「夢」の一つだったはず。でも、いざそういう時代を迎えてみると、これまでの生き方の常識が通じないだけに漠然とした不安感に包まれてしまう・・・。

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もちろん、私だって不安感がないわけではありません。ただ、仕事柄、100人いれば100通りの多様なキャリアを見る機会があり、ありがたいことに、こうしたら100年ライフを自分らしく、ハッピーに乗り越えていけるんじゃないのかな・・・というヒントを得る機会もたくさんあります!この連載ではそんな気づきをみなさんとシェアしていければ嬉しいです。

そんな私が、100年時代を幸せに生きるコツとして最近感じているのが、「自分で描いて、自分で決める」ということです。

昨年、科学的アプローチで「幸せ」の研究をされている慶応義塾大学の前野隆司教授にアドバイスをいただきながら、「活躍フリーランスの幸福度」について調べ、発表しました。

私は多様な生き方を応援する人材エージェントを共同経営しているのですが、中でも主力サービスがフリーランス女性と企業とのマッチング事業です。

このときの調査で興味深かったのは活躍している(専門性があって一定程度以上の収入を得ている)フリーランスの中でも幸福度の高い方と、そうでない方がいること。そして幸福度に関して、収入や稼働時間との関連性はさほど見られなかった、ということです。

では何が幸福度を左右しているかというと、「今の自分がなりたかった自分かどうか」という点だったのです。もう少し具体的に言うと「こうなりたいなぁ」というはっきりしたビジョンがあるかどうかが、その差を分ける大きな要素だったのです。

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ビジョンというと難しく感じる人もいるかもしれません。でもそんなに難しいことじゃなくっていいのです。幸福度が高い方は、「家族そろって毎日夕食を食べられたら幸せだなぁ」「大好きな人をおうちに招いて月1回でもホームパーティができたら嬉しいなぁ」などと、「こうだったらいいな」というビジョンを明確に持っているのが特徴的でした。シンプルだけれど確かなイメージ、です。

でも、それってフリーランスの話でしょ?私には関係ない・・・と思いますか?私はそうは思いません。今の時代は誰もが「フリーランス的な生き方」を求められる時代だからです。

国内のフリーランス総数は右肩上がりに増えていますから、実際、フリーランスになる方もいるでしょうし(もうすでになっている方もいますよね)、副業・兼業解禁の流れを受けて会社員だけれどフリーランスとしても仕事を受けているという方もいます。「会社員」と「フリーランス」とのボーダーレス化はますます進んでいくでしょう。

そんなことを思っていたら、今年夏にとても興味深いニュースを目にしました。神戸大学と同志社大学の共同調査で、「所得や学歴より(自らの意思で進路を決める)『自己決定』が幸福度を上げる」ということがわかったというのです。およそ2万人を調査した結果と言いますから説得力があります。

いまだかつてない長寿化、先行きの見通しにくい変化の激しい時代、せっかくなら幸福度高く生きていきたいですよね。そんななか、幸福度高く生き抜くヒントは「自分でビジョンを描き、自分でキャリアの行き先を決めること」なのだなぁとこうした調査結果を踏まえて改めて感じています。キャリアの主導権を自分が握ること、意識していきたいですね。