松尾さんは「もやもや」解消の第一歩として、「ものを減らして整える」ことを勧めています。「ハサミを使いたいのに、引き出しにものが多すぎて、どこにあるかわからない」「久々にあの服を着たいんだけど、クローゼットがパンパンすぎて見つからない!」なんて経験はありませんか? 明らかに不要なものを捨てたり、多すぎるものを見直したりすることで、ものは確実に減り、身の回りがスッキリしていきます。
「ものが少ないと、どこに何があるかが簡単に把握できるようになりますし、本当に必要なものや好きなものだけに囲まれるようになると、『もやもや』ではなく、『ワクワク』した気持ちでいっぱいになれますよ!」
ものを捨てるのが苦手な人も多いとは思いますが、松尾さんは、“小さな成功体験”の積み重ねが大切とアドバイス。
「明らかに不要なもの」(壊れている、使用期限が過ぎている)
「無料でもらったけど、使っていないもの」
「重複しているもの」
なら捨てられそうだと思いませんか? ものが減ればスッキリしますし、必要なものがどこにあるかも把握できるようになります。ペン立てを1つ片付けることができれば、きっと弾みがつくはずと松尾さんは考えています。
「ものを捨てて気分をスッキリさせましょう、ということではなく、私はものの“見える化”を目指しています。ものを減らすと、どこに何が、どういう状態で保管してあるかを頭の中で把握できるようになります。そうすれば、『見つからない!』と探し回ったり、持っていることを忘れて重複して買ったりすることもなくなり、『もやもや』を感じる機会も劇的に少なくなるはずです」
明らかに不要なものや、重複しているものを捨てるだけなら、今すぐにでもできそうです。2018年も残すところあと2ヶ月、今から少しずつできることを積み重ねていくと、年末に慌てることもなさそうです。「もやもや」という“気づきのサイン”を活用して、ものを減らして整えることを実践してみてはいかがでしょうか?
<著書紹介>
『部屋が片づかない、家事が回らない、人間関係がうまくいかない 暮らしの「もやもや」整理術』
松尾たいこ 著 1400円(税別) 扶桑社
人間関係、仕事、家事など、毎日の暮らしのなかで感じる「もやもや」した感情。これは嫌なことを我慢していたり、抱え込んで、暮らしが滞っているサイン。この「もやもや」という感情を見逃さず、ひとつずつ原因を解消していくことで、確実に生きるのがラクになります!
「八方美人にならなくていい」「仕事は全部自分でやろうとしない」「苦手な家事はハードルを下げる」など、アーティスト・イラストレーターの松尾たいこさんが、「もやもや」した感情を減らすためにたどり着いた、人づき合いのコツ、SNSとのつきあい方、家事の減らし方、ものの選び方、整え方を紹介。
これからの人生を心地よく生きるためのヒントが満載です。
- 1
- 2
アーティスト/イラストレーター 松尾たいこ
広島県生まれ。短大卒業後、約10年の自動車メーカー勤務を経て、32歳だった1995年に上京。セツ・モードセミナーに入学し、98年よりフリーのイラストレーターに。 書籍の装画やCDジャケット、大手企業広告などに作品を提供。ファッションにも造形が広く、幅広い年齢層の女性に人気がある。夫はITジャーナリストの佐々木俊尚。近著に『35歳からわたしが輝くために捨てるもの』(かんき出版)、『クローゼットがはちきれそうなのに着る服がない! そんな私が、1年間洋服を買わないチャレンジをしてわかったこと』(扶桑社)など。