中には「きれい好きで毎日掃除をするのが大好き!」という人もいるかもしれませんが、掃除が苦手な人や、忙しくてやりたくてもできない人が大半ではないでしょうか? 「部屋が片付かない、家事が回らない、人間関係がうまくいかない 暮らしの『もやもや』整理術」(扶桑社)の著者でアーティスト/イラストレーターの松尾たいこさんも、「はっきり言って苦手!」と宣言するほど。掃除も洗濯も嫌いだけど、片づいていてきれいな状態が好きという矛盾を抱えている松尾さんは、避けては通れない家事をどのようにこなしているのでしょうか?

苦手な家事は「もやもや」だらけ そこそこできれいな状態を保つには?


「嫌いだけど避けては通れない。そして、きれいな状態は保ちたい。この2つを満たすために、自分なりの方法を模索してきました。でも、私は家事に対して『もやもや』が人よりたくさんあるからこそ、少しでもラクに、どうせやるなら楽しくやりたいという思いが強く、あれこれ試してきたんです」

と松尾さんは、家事全般で決めていることが3つあるといいます。それは、

「ため込むとどんどん大変になるから、少しずつやる」
「完璧は目指さない」
「一人で抱え込みすぎない」

とのこと。汚れや洗濯物は少ないうちにやる方がラクで、時間もかかりません。自分で「これくらいならいいか」と及第点を与えられるところでの割り切りがある方が気楽。ただ、松尾さんは料理に関しては「どう頑張ってもうまくいかない」と感じていたのですが、幸いなことに夫でITジャーナリストの佐々木俊尚さんは料理が得意なので、料理とキッチン回りの管理は夫に担当してもらっているそう。松尾さんはどうしても苦手で負担になっているのであれば、掃除や洗濯の外注化も悪いことではないと考えています。最近では気軽に利用できるような料金設定のサービスも増えており、試しに使ってみるのもいいかもしれません。

 

松尾さんが苦手な家事に取り組むためにしたのは、“小さな試行錯誤”の連続。「この道具があるときれいになる」といった話を聞けば、まずは試してみたそう。その一つが洗剤。松尾さんは、風呂用、台所用、トイレ用と細分化された洗剤を全て取り揃え、使い分けることに「もやもや」を感じていました。そんな時、多用途に使える「クエン酸スプレー」と、汚れ落としや除菌・消臭に使える「エタノールスプレー」のことを知りました。いずれも材料をスプレーボトルに入れて混ぜるだけで完成。どんな場所にも使うことができ、肌や環境にもやさしいとあって、洗剤を使った掃除に対する「もやもや」が一気に解消できたというのです。
 

どうしても嫌な家事は、
何かのついでに組み込み、習慣化を目指す!


いろんな道具や便利グッズの力を借りたところで、「やっぱり嫌だ!」という家事はあるもの。松尾さんの場合、「お風呂の床のヌルヌル」がその一つでした。

 
  • 1
  • 2