ここのところ、朝夕ぐっと冷え込むようになりました。
「立冬」。暦の上では冬が始まっています。
私の周りでは風邪をひいている人もチラホラ。皆さんはお元気ですか?

寒くなってくると、ますます美味しく感じるのがあたたかなスープ。
ゆっくりスプーンで口に運ぶたび、冷えた体がおなかの中からほっこりと温まって、さっきまで縮こまって固くなっていた体がほぐれていくようです。
誰かと一緒に飲むスープなら心までやわらかく、湯気に幸せを感じます。

私が好きなのは、カボチャのポタージュ。

カボチャの「スープのドレスアップ」_img0
 

カボチャの収穫時期は夏ですが、それから2ヶ月前後追熟をさせることで甘みを増します。
夏のカボチャはさっぱりとした美味しさだけれど、今のかぼちゃはねっとりとした味わいに。
まさに今が食べごろなのです。

さらに、かぼちゃにはカロテンがたっぷり。カロテンは吸収されるとビタミンAとなって、皮膚や粘膜の細胞を守り、免疫力をあげる働きがあります。アンチエイジングや乾燥を防ぐ効果もあると言われていて、今の時期積極的に食べたい食材です。

私がカボチャのポタージュを作るときは、まず丁寧に加熱します。蒸したり、オーブンで焼いたり。それが面倒なときは、鍋に少量の水とひとかけのバターと一緒に入れてコトコト。タネはそのままで、蓋を閉めるのを忘れずに、弱火で焦がさないよう。

カボチャの「スープのドレスアップ」_img1
 

ゆっくり加熱したかぼちゃはほっくりねっとりと甘く、それだけで最高のご馳走になります。

そのカボチャをスプーンかフォークで潰し、ミルクを注ぎます。ディナーで食べるなら、みじん切りにして炒めた玉ねぎとコンソメスープで伸ばしてもいいでしょう。味付けは塩だけ。

カボチャのポタージュの深い黄色の美しいこと。
こんな主役になれるスープを入れるには、たっぷり味わえるように少し大きめのスープ皿がぴったりです。

そこにカリカリに炒めたベーコンを散らして、メープルシロップを垂らしたら、黒胡椒を削りかけます。

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質が良くシンプルなスープは、少しアクセントを加えてあげることでその魅力が一層ひきたちます。

私は「スープに何をプラスしよう?」というのを「スープのドレスアップ」と呼んでとても楽しんでいるのですが、それは質の良いシンプルなワンピースにどんなアクセサリーを足そうか、と考えるのに似ていると思っています。

スープのドレスアップは栄養バランス、美味しさ、見た目の美しさもアップされるので、オススメです。

今週末、ゆっくりと美味しいカボチャのポタージュをつくって、1週間がんばった自分をいたわりませんか。