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照明を変えるだけで、インテリアは見違える

「インテリアの中で何がいちばん大切ですか?」と聞かれたら、私は照明だと答えます。意外に思われるでしょうか? じつは、照明は空間すべての雰囲気を変える力を持っているのです。
高級家具に囲まれた豪邸であっても、それが蛍光灯に照らされた、オフィスみたいな明るい空間だったら興ざめだと思います。むしろワンルームであっても、ランプやキャンドルといった複数の光源で作られた、影とゆらぎのある空間のほうが私は心地よいと感じます。

撮影/輿石朋敦

こちらは、スタジオの夜の照明です。天井からのライトは月のように穏やかに全体に光を注いで、ダウンライトは絵にフォーカスして照らしています。そして、奥にあるスタンドライトは部屋の隅を広げる効果を担っています。テーブルにはキャンドルを置くことで、揺らぐ炎がここで過ごす時間を豊かなものにしてくれます。


もしあなたが、日本の家庭で一般的な、天井から部屋全体を照らす蛍光灯の照明器具(シーリングライト)で暮らしているとしたら、それはライティングという魔法の力を最初から拒否しているようなもので、ちょっともったいないと思います。
私がおすすめしたいのは、そうしたシーリングライトは、勉強をしたり仕事をしたりするときに使って、食事のときや音楽を聴いたりといったリラックスしたいときはそのライトは消して、「一室多灯」にすることです。

撮影/青砥茂樹

多灯というのは、部分照明器具(ダウンライト、ペンダントライト、スポットライト、フロアスタンド、テーブルスタンド、キャンドルなど)を複数置くということです。先ほどのスタジオの写真もそうですが、わが家はトイレも多灯にして落ち着く雰囲気を演出しています。

インテリアを変えたいけど、何から手をつけていいのかわからない、という方は、まず照明を変えてみてはどうでしょうか? あなたが想像している以上の効果をもたらしてくれるはずです。

PROFILE 行正り香/ゆきまさりか

高校3年時にアメリカに留学し、カリフォルニア大学バークレー校を卒業。CMプロデューサーとして広告代理店で活躍後、料理家になる。ふたりの娘と夫の4人暮らし。『だれか来る日のメニュー』、『19時から作るごはん』『行正り香のインテリア』ほか著書多数。サントリーのハイボールやアメリカンビーフ協会などテレビや広告などの料理も手がける。2018年には子どもから大人まで英語の基礎が学べる「カラオケEnglish」をローンチする。

行正さんのインテリア講演会が講談社で行われます!
2月2日(土)、11時〜12時半です。
以下のURLより、お申し込みくださいませ。
http://fooddays.jp/?p=9380
※ミモレスタッフによるアテンドはございません

 

<新刊紹介>
『行正り香の家作り ヒュッゲなインテリア』

オールカラー128ページ 1600円(税抜)/講談社刊
ISBN 978-4-06-513068-1

“心地よくあたたかい空間や時間“という意味のデンマークならではの言葉、ヒュッゲをキーワードに家づくりと暮らし方をデンマーク親善大使(2017年 日本・デンマーク国交樹立150周年)の著者が提案します。


構成/山本忍(講談社)