編集部の川良です。突然ですが、先日、日本最大級の読書会「猫町倶楽部」で脚本家で作家の筒井ともみさんの読書会が開かれるということで、筒井さんのトークの聞き手をしてきました。
ミモレのトークイベントでは度々MCを務めさせて頂いておりましたが、ミモレの外のイベントで司会をするのは初めてです。デジタルメディアの編集業より司会業の方が向いているんじゃないかという噂…いやそんなことはないと自分を励ましております(笑)。
筒井ともみさんとは、講談社に入社して、雑誌「FRaU」の編集部に配属されてまもなくお会いしました。映画『失楽園』等数々の映画・ドラマの脚本家として知られていた筒井さんがエッセイ『舌の記憶』を出されて、そのインタビューでお会いしたのが最初。その後ベストセラーとなった『食べる女』のときに、各界の食いしん坊を招いてFRaUで一夜限りの食べるパーティを一緒に開催したり、特集や連載の取材でポルトガルやインドに旅行したり、気がつけば20年近いお付き合いになります。
筒井ともみさんの『食べる女』は、昨年秋に、ご自身の脚本プロデュースにより映画化され、たくさんの女優さんが競演したことで話題になりました(4月末にDVD等が発売予定)。ミモレでもインタビュー記事を掲載したので、読んでくださって方がいるかもしれません。
映画に合わせて刊行したエッセイと食のレシピ本『いとしい人と、おいしい食卓〜「食べる女」のレシピ46』がこの日の課題本。参加した皆さんはこの本を読了して会にのぞんでいました。参加者の年齢層はさまざまです。それが面白い!
筒井ともみさんインタビューはこちらです>>「映画『食べる女』原作者が本当に伝えたかった愛のメッセージ」「映画『食べる女』原作脚本家が見た女優たちの素顔」「小泉今日子さんも絶賛! 作家 筒井ともみさん直伝の五感を呼び覚ますレシピを公開」




トークの最後は、「セクシーな料理」を体感するワークショップ。「やわらか春菊の和風サラダ」を作りました。春菊の生のまま葉先だけをつまみ取り、いりごまを指でひねりながらたっぷりめにちらし、ざっくりと混ぜて醤油で味つけします。


食べる時も、指を使って頂きました。「美味しい…」との声がたくさん。なかには「春菊を生で食べたのは初めて」という方も。テーブルに山盛りに置かれた春菊は瞬く間になくなりました。
質疑応答のなかで、「弱ったときに食べたいものは?」という質問があったのですが、筒井さんの答えは少し悩んだ末に…「お粥を炊いて最後にせりを刻んだのを上にぱっと敷き詰めて少し蓋をして食べるかな」。
シンプルでプリミティブな味と舌触り、香りを楽しむのが、筒井さんのご飯。それは、ときにセクシーであり、ときに弱った人を癒す、人を細胞から元気にするような料理なんですよね。
ミモレ読者の皆さんには、『いとしい人と、おいしい食卓〜「食べる女」のレシピ46』をぜひ読んで頂きたいです。そして、筒井レシピを作ってみて、食べて、体の奥底から元気になってほしい…!と切に願う。
やはり食はすべての基本ですね。食をしっかり味わえているときは、五感が元気なとき。なんだか料理の味がちゃんと感じらないかも…そんなときはとても疲れているサイン。シンプルでプリミティブな料理に戻って、五感の調子を整えるべし。と自分に一番言いきかせたりして(笑)。
本について話し合って、著者の話を聞いて、ワークショップして、懇親会。いろんな方との出会いもあり、とても濃密で楽しい5時間でした。ミモレでもいつかやりたいなあ。ね、バタちゃん♡
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