そして、2018年からは半分リタイヤ生活の夫に合わせて、パリとここポルトガルでの生活が始まったのです。
ミモレの読者の方にはちょっと先の話ですが、60歳からの生活、その選択によって選ばれた場所での適応は、今までとはちょっと違います。
住み慣れた場所でリタイヤを迎える人の多い日本と違って、アメリカやヨーロッパでは「リタイヤ後にどの国のどのような場所で、どのように過ごしたいのか」ということを考えるのが人生の一つの目的となっている人もいます。
私たちが選んだポルトガルというこの場所は、気候、治安、食べ物、地理、すべての条件が二人の意見に一番近かった場所です。
また、この場所はホテルを中心にしたコミュニティーで、生活がとても便利。
田舎にいながらにして、都会の最高級のサービスが得られますし、ここに別荘を所有している人すべての人が、モダンデザイン好きという共通の価値観を持っているのです。
最近完成した、友達の友達、オランダから来たダフネとフランクのお宅。
住んで1年ちょっとですが、すでにコミュニティー内で年間のイベントを組んでいて、お互いの家での食事会から、ワインテイスティング、ヨガトリートまで、常に新しい提案が生まれています。
育った国も環境もキャリアも違った人たちが、このように集まって楽しめる場所に居られるのは、素晴らしいことです。
でも、忘れないでください。
それを得るには自分でその環境に適用し、また参加し、提供することです。
料理が苦手な人は、美味しいワインを提供すればいいし、珍しい食材が手に入った時にそれをシェアすればいいのです。
ポルトガルでの生活もボランティアは大切です。
私も先週パリから戻って、プロフェッショナルに雇われている人に混じって葡萄畑の剪定作業に参加しました。
朝7時半から始まって10時に15分休憩、13時から30分休憩、そして16時まで、ほぼ休まずの仕事です。
みんな、私が午前中でギブアップすると思っているだろうと、頑張って午後も参加。16時には私の背中、腰、ましてハサミを持つ手はもうフォークも持てないくらいに。
その後20分、ホテルのインドアプールでバックストローク、サウナで体をほぐして、ヨガをして、なんとか翌朝も参加。使えなくなった右手ではなく、左手でハサミを持って、です。
でもそれも、その夜のディナーでの格好の笑いになります。
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