もはや誰も教えてくれない最新マナー
会社に入ってかれこれ20年。同じ会社にずっといるわけではないにせよ、社会人としての“マナー研修”を受けてからだいぶ経っているという人が多いのではないでしょうか。携帯電話もメールもインターネットもなかったあの頃……「思えば遠くまで来たもんだ」と感慨にふけっている場合ではありません。
いろいろな方法が生まれていますが、現在、会社のコミュニケーションの中心はメールです。少し前までは、初めてのコンタクトを取る場合は電話をかけることも多くありましたが、今では最初からメールを送っても無礼と思われなくなりつつあります。
しかし当然のことながら、20年前のマナー研修でメールのことを教わっているはずもなく、なんとなく周りの様子を探りながら使ってきたという人がほとんどのはず。中堅世代の思わぬビジネスマナーの落とし穴、「メール」について、キャリアカウンセラーの北條久美子さんに教えてもらいました。
コミュニケーションツールは様変わりし、進化は止まらない
この20年で、かつてやりとりの中心だった固定電話から、主役に躍り出たのがメールです。そして、携帯電話の普及に伴い、現在では仕事の上でもスマートフォンがコミュニケーションの中心になりつつあります。以前は、ビジネスの場ではあまり使われていなかったLINEも、利便性からお客さまとのやりとりをするツールとして使われる頻度が上がってきています。また、社内ではトークノートやチャットワークなどのツールが使われる場合もあるでしょう。
新旧を問わず、コミュニケーションツールは適切なものを選ぶ必要があります。便利だからこそ取り入れているはずが、使い方を間違えると事故の元や、無礼にもなりかねません。まずは、代表的なツール3つの特徴をおさらいしましょう。
電話
[メリット]
・即時的にやりとりができる
・声色で気持ちやトーンを伝えられる
・確実に伝えられる(緊急時に◎)
[注意点]
・相手の時間に入り込む
・特に若い人は電話が苦手な場合が多い
・画像などをオンタイムで共有できない
メール
[メリット]
・世界中の多くの人がアドレスを持っている
・じっくりと内容をまとめ、書くことができる
・時間を選ばず送っても迷惑にならない
[注意点]
・即レスは期待してはいけない
・相手が読んだかどうかがわからない
LINE
[メリット]
・画像が送りやすい
・既読がわかる
・個人の普及率が高い
[注意点]
・いつでも送れるが、相手にも通知が行くので、時間帯を考慮
・機密事項は送らないほうがいい
ほかにも、フェイスブックのMessengerや、電話番号さえわかれば使えるSMS(ショートメール)など、さまざまなツールがあります。プロジェクトごとにやりとりができるSlackも多くの会社で導入されており人気です。自分がどれを使いたいかではなく、それぞれの用件・目的に合い、さらに相手の都合や好みを考えたうえで選びましょう。
また、数年前にLINEがこれほど普及することはわからなかったように、新しいツールはいつ、どんなものが出てくるかわかりません。まだまだ先が長い社会人生活。いつも好奇心を持って、新しいツールにチャレンジできる気持ちでいたいものです。
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