日中はかなり暖かかったけれど、一旦日陰に入るとまだまだ肌寒かった今週のパリ。
周りを見渡すと、観光客をのぞくほとんどの人がスカーフを使っているといっても過言ではありませんでした。
そう、パリの人たちは巻き物上手。
上手にくるくるっと首に巻いている人を見るとパリジェンヌらしいスタイルだな、と感じます。

そんな街を歩いていてふと思い出したのが、質問を募集すると必ずいただく、「ヴィンテージショップでせっかくスカーフを買ったけれど、上手な巻き方が分かりません」という声。
そんな時、私は、バッグや服にキュッと結んでアクセントにする方法をおすすめしていますが、実は私自身も首への小粋な巻き方を習得したいと常日頃思っている一人。

今回は特別編。私が思わず素敵、と凝視してしまった巻き物スタイルをスナップでご紹介したいと思います。

 

まずは初級編。
大判の正方形スカーフを三角に折り、くるっとひと巻きして両端を垂らすだけ。
ワントーンのシンプルな服に少しアレンジやリッチ感をを加えたい日に重宝するテクです。
スカーフを主役とするこのスタイルは、大柄かつワントーンのスカーフを選ぶのがコツのよう。
するすると落ちてきてしまうのが気になるなら、左上の方のように両端をキュッと結んだり、右下のメンズたちのように、くるくると巻き込んでおくと良さそうですね。

 

大判スカーフ使いといえば、このマダムの巻き方もとても素敵でした。
ただ三角に折ったものを首ではなく、肩全体にくるりと巻きつけて結ぶだけ。
でもアシンメトリーにすることで女性らしさやおしゃれ度を引き上げているのが分かります。

 

もう少しコンパクトにまとめたいなら、同じく正方形のスカーフを三角にした後、細く折りたたんでから巻き、顔の前で二回結ぶテクニックを。
こちらはスカーフだけでなく、ストールやマフラーにも使われている方法。
右下の方や右上手前の方のように中央で結べばトラッドな雰囲気にまとまります。
でも、結び目をほんのり横にずらすだけでぐっと小粋。この、大げさではないのに、大きく印象を変えるテクニックはさすがの一言。

 

そして最もパリジェンヌらしいのは、このスタイル。首回りにグルグルと巻いて端をキュッと中に入れ込んでおしまいの簡単な方法ですが、するりと抜けてしまうシルクではないものを使うのが成功の秘訣のよう。
パリジェンヌのほとんどがワードローブに、透けるように薄く長方形のスカーフをたくさんストックしています。
柄が美しいリッチなシルク100%もいいけれど、こういったタイプのスカーフは服に馴染ませやすく、暖かいのでとても重宝するそう。

 

少し寒がりな彼女は、元々細長いスカーフをくるくると巻いた後に上からファーのスヌードを。
とてもヴィヴィッドな色のスカーフの面積をスヌードで調節することで、コーディネートに馴染ませています。
2歳くらいの男の子を連れているママなのですが、とても目を惹くスカーフ使いをしていた女性の一人でした。

いかがでしたでしょうか?

足首の見えるパンツは穿いても、首元は冷やさない彼女たちの知的なおしゃれスタイル。

この春は私も積極的にトライしてみたいと思います。

さて、この寒暖差の激しい季節。気温に振り回されず一日中快適でいられる貴女のおしゃれテクニックはありますか?