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先週は息子の誕生日。彼が生まれてついに10年。巷では平成最後の、とかあと20日もしないうちに始まる新元号について騒がれているけれど、私にとってはこの10年という意味でも大きな節目だ。

そんな今年、興味を強くもつようになったものがある。
それは手元のアクセサリー。

耳元にはずいぶんと積極的なのに、手元だけはいつもヌーディスト状態だった私には大きな変化だ。

実は手元ヌーディストの契機は10年前の出産。生まれたてのベビーの肌を傷つけてはいけないと結婚指輪を含むすべてのアクセサリーを取ってみたら、その解放感が気持ちよすぎて、すっかりやみつきになってしまったのだ。
たまに子どもの行事などの際に結婚指輪をしてみても、長らく束縛から解放されている私の指はどこか窮屈そうで、家に帰ったらすぐに外したくなってしまう。

そうこうしているうちに30代半ばになり、そろそろ大人らしい手元を、なんて着けてみたら、今度はジュエリー自体がなんだか似合わない。
キラキラしたものが手元にあると、どこか「ギラついたマダム」的に見える気がして落ち着かない、とジュエリーボックスに戻してしまった。

年齢に合うきちんとそれなりの、本気のジュエリーをと思うと老けるし、だからといってシンプルにするとコンサバ過ぎてどこか野暮ったい。でも、素材を遊びすぎると手元がチープに見える。ジャラジャラつけるのも決してシンプルベーシックではない私の服とは相性が悪い…。

そもそも、10代や20代の頃のように肌の瑞々しさを味方につけることができない今、手元に注目されたいわけでもない。

それならもういっそのこと、何も着けない方がやっぱりいい。

そんな結論を出して以来、このノンアクセ状態はお婆さんになるまでずっと続く、と思っていたのに、風向きが変わり始めたのが一昨年の終わり頃のこと。

展示会でどういうわけか目が合い、ふと親指にはめてみたスモーキークオーツのシンプルなリング。「その石は不屈の精神ですよ」と言われたキーワードにもすっと馴染むデザインにもしっくりときて、なんだか運命の出会いのよう!と迷わずオーダーした。

どんな時も外さない私の一部となったものの、これ以上リングが増えることはないような気がしていたのに、そこから、ヴィンテージリングとの出会いもあり、ひとつ、ふたつ、と徐々に、「たまにつけるリング」が増え始めた。

そして、一気に手元のアクセへの興味が爆発したのが今年の初め。
僭越ながら私物ジュエリーの取材を受けたことをきっかけに改めて自分と手元との向き合い方を考えていたとき、またもや偶然、運命の出会いがあった。

華奢で斬新なデザインのピアスやリングがこのところ増えているのは仕事柄よく知っていたけれど、私がつけてみると近未来的になりすぎて主張が強く、クラシカルな服とはミスマッチでどれも似合わなかった。

でもそこで着けたブラックダイヤのリングは、主張があってモードな面持ちなのに、強すぎない。フェミニンなのに女々しくない。これ見よがしでもない。

何より私の手にフィットしてる気がする!と枯渇していた手元ジュエリー欲が一気に蘇った。

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今私が愛用しているのはこんなリングたち。気づけばほぼ、ゴールドでした。シルバーやプラチナの白い地金を避けているわけではないけれど、ブロンゼ肌でない私には、馴染んで肌のあらを悪目立ちさせないゴールドがここ数年の気分。今はスモーキークオーツのリングを親指に、ブラックダイヤのリングを中指か人差し指に。それ以外は気分で着けはずしをしています。

手元ジュエリーを復活させたばかりな私のスタメンリングのポイントは、とにかく馴染むこと、動きを制限しないこと。
でも、いわゆるスキンジュエリーと言われる華奢さでは物足りないから、ひとさじ加えたモードでリッチな存在感も欲しい。

リングをつけはじめるとベーシック服も久々に気になり始めてきた。

これはもしかして、自分のスタイルに変化が訪れる前兆なのかもしれない。

さて、貴女はどんなリングをつけていますか?服や自分の肌との折り合い、どんな風につけていますか?

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袖が短くなってきたらこの組み合わせでつけたい!と今年の初めに新調した手元アクセたち。服以外のものでこんなにも身につけられる夏が待ち遠しいのは初めてかもしれません。この出会い以来、色々なブランドで素敵なリングをチェックするようになっています。