日本より一足先に夏を迎える香港へのGW旅行プラン、まだまだ間に合いますよ!
GW駆け込みプラン、第3回目は、香港の楽しみ方を長年発信してきた私が、力をこめておすすめしたいナイトシーン。
どんな高級店でも気取らない、陽気でフレンドリーなサービスが香港の楽しさの1つ。
とびきりカッコいいバーでも、緊張する必要なし。女性一人でさらっと入ったって大丈夫。ふだんバーに行く習慣がない人も心配いりません。
バーテンダーのセンスが光る、シンプルなのに底なしに奥深いカクテルや、美食感覚の華やかカクテルは、私にとっては俳句感覚というのでしょうか。ぎゅっと素敵さが凝縮された小宇宙のような魅力たっぷり。
香港ならではの大胆なインテリアで異空間気分を味わえるバーもあって、香港のバーシーン、楽しいんです!
バー初心者の方もお酒の弱い方も、アルコール抜きの“モクテル”も豊富ですから、ちょっとした冒険気分で、香港でバーホッピングしてみてください。
私が紹介して以来クセになった人、多数なんですよ。
中でもファンが多い香港を代表する2軒のバーをご紹介します。
とびきりスマートだけど、フレンドリーな香港最強Barへ
①だれもが愛する、いつも楽しくて美味しい!
香港のバーシーンを変えたカリスマの店でBarデビューを
「Quinary」
長く香港にいたからこそ間近で体感できたのが、香港バーシーンの変遷。2012年、アントニオ・レイさんによるクイナリー開業前と後では、香港はまったく別の場所になりました。
彼が香港に根付かせたのはカクテル文化。クイナリーを世界的トップバーに押し上げる一方、まったく異なるコンセプトのバーを5軒オープンさせ、カリスマバーオーナー兼バーテンダーとして国際的に活躍中。でも少しも傲らず、常に真摯に、バー業界の発展と後進の育成、自身の研鑽に励んでいる姿には、いつも心を打たれます。
日本から来たバー関係者や愛好者も虜にするクイナリーの魅力とは何なのでしょうか。それはまず、オリジナルカクテルの面白さと美味しさ。クイナリーで必ず飲むべきなのが、創業時からのいちばん人気で、毎月800杯は注文がある「アールグレイキャビア・マティーニ」。
シトラス系ウォッカのケテルワンに、オレンジの皮や葉で風味を付けたリキュールのコアントロー、エルダーフラワー、キュウリ、レモン、ライムを加えた爽やかなベースに、芳香と深み、食感と風味を与えるのがアールグレイで作ったイクラのようなキャビアとそびえ立つフォーム! キュートな姿で香港の元祖インスタ映えカクテルになりました。泡と一緒にすすれば五感が刺激されつつ、ピュアな美味しさにはっとさせられます。「これは食べる感覚でデザインされたカクテルだ」と感じたことをよく覚えています。
アントニオさんのカクテル作りに欠かせないのが、遠心分離機と蒸留機。化学実験機器専門メーカーのハイエンド機器で、1台300万円以上するとか! これらを使いこなして、食材の純粋な美味しさを抽出することで、食べるようなカクテルが生まれているのです。
もう一つの人気カクテルが、アントニオさんの右腕で、現在はクイナリーを引っ張るサミュエル・クォックさんが考案した「ラベンダーメレンゲパイ」。
「ラベンダーメレンゲパイ」(Lavender Meringue Pie HK$140)。
凄腕バーテンダーながら、おっとり優しいサミュエル・クォックさん。
ラベンダーの香りを封じ込めたジン、レモンリキュールにレモンジュース、卵白などを合わせ、マシュマロフォームを飾ってから、炙ってカラメライズ。甘さは控えめで、ラベンダーが優雅さを加える好バランス!
次に重要なのは、陽気できめ細やかなサービス。「お客様に頼まれてからじゃなくて、観察して必要そうだと思ったら動くようにスタッフに伝えている」。再訪したいと思わせる原動力ですね。
「日本のバーとの違い? 僕たちはカクテルを高速で作るカンフースタイルなんだよ」と笑うアントニオさん。今は経営する6軒のバーを順番にまわっているそう。日本語を少し話せる彼にどこかで会ったら「ミヤコの本で見たよ!」って声をかけてみてくださいね。
住所 香港中環荷李活道56-58號地下
電話 852-2851-3223
営業時間 17:00~翌1:00 日休
予算目安 ランチHK$800、ディナーHK$1200
WEB https://www.quinary.hk/
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