ジャケットのインナー選びが「おしゃれ」と「あか抜けない」の分かれ道!
ジャケットを着るときに、つい軽視してしまいがちなインナー。ですが、いくら最新のジャケットを買ったとしても、インナー選びが間違っていたら、たちまちおしゃれ度が半減してしまうほどの威力をもっています。では、いったいどんなインナーを選べば洗練されて見えるのか、どんなインナーを選んではダメなのか。スタイリスト川上さやかさんに指南してもらいます。
インナー選びまで“ちゃんと手をかけている”感がおしゃれ見えに繋がる!
「面倒くさいように聞こえるかもしれないですが、私がおしゃれだと思う人は、ちゃんと頭を使って考えられた組み合わせをしている人のこと。たとえば、ジャケットの下にシンプルなカットソーを着る場合も、リネンのジャケットには透け感のある薄手のTシャツ、ツルッと光沢のあるジャケットにはリブカーディガンなど……素材の奥行きをつくる計算をしている、ということ。ジャケットやボトムから浮かない色のインナーを選んでいることも、頭を使っていると感じる要素のひとつです。では、インナー選びのNG例と、今私がおすすめしたい正解例を紹介します」
ついやってしまいがちだけど、NGなインナー合わせ1
Uネックのカットソー
「カチッとしたジャケットを女らしく見せるために、デコルテの開いたUネックを着る、という発想はよく聞きます。以前ならOKだったかもしれませんが、中途半端な首元の開きが今だと少し古くさい印象に。首元の詰まったクルーネックのTシャツのほうが今っぽくスタイルアップして見えます。Tシャツのラフ感が、ジャケットスタイルをこなれて見せてくれます」
ついやってしまいがちだけど、NGなインナー合わせ2
ベーシックな襟のシャツ
「これも以前なら定番スタイルでしたし、就職活動中の学生ならよいと思うのですが、大人になったらやめておくのが正解。パリッとしたシャツ×ジャケットの組み合わせが必要以上に堅苦しい印象に。この写真はノーカラーのV開きジャケットと合わせていますが、テーラードのジャケットの場合はなおさら避けたほうが正解。ジャケットのカラーとシャツ衿と、首から胸元にかけての要素が多すぎて、トゥーマッチに見えてしまうからなんです」
今っぽくておしゃれなインナー選びの正解1
Vネックのリブカーディガン
「雑誌の仕事服特集などでも最近よく提案しているのがこちらのインナー合わせ。ジャケットは凹凸感のない素材のものが多いので、カーディガンのボタンや、リブ素材がメリハリを加えてくれます。リブではないプレーンなハイゲージカーディガンではのっぺりするので、リブは絶対条件です」
今っぽくておしゃれなインナー選びの正解2
くすみ系きれい色のクルーネックTシャツ
「白Tシャツでももちろんいいのですが、きれい色のTシャツでさらなるおしゃれ感を狙います。きれい色を選ぶときは、鮮やかすぎない、くすんだ色を。暖色系よりも、ブルーなどの寒色系なら、ふだん色を着るのが苦手、恥ずかしいという人でも、取り入れやすいと思います」
今っぽくておしゃれなインナー選びの正解3
艶感のあるシルクニット
「Tシャツよりも少しきちんと見せたいという日なら、シルク素材のニットもおすすめです。マットなコットンニットでは、素材にメリハリがなく、地味になってしまいますが、シルクニットなら、独特の艶感で装いに奥行きを感じられます。艶があるので、黒のシルクニットでもいいですが、こんな落ち着きのあるパープルも選択肢のひとつになると思いますよ」
今っぽくておしゃれなインナー選びの正解4
スタンドカラーのシャツ
「さきほど、シャツ衿とテーラードジャケットはNGとして紹介しましたが、スタンドカラーならOKです。同じシャツでも、なぜ衿の違いでここまで判断が変わってしまうのか。なぜなら、今のファッションの流れはシンプル&ミニマルが主流。すっきりとしたスタンドカラーなら、今のムードにもしっくりくるというわけです。カットソーやニットと比べると、きちんと感は格段に上がるので、ちゃんとしたい日ならぜひこの組み合わせを参考にしてみてくださいね」
スタイリスト・モデル/川上さやか
ヘア&メイク/yumi*
構成/高橋香奈子
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PROFILE 川上 さやかさん
スタイリスト。大手金融会社のOLからスタイリストに転身した異色の経歴の持ち主。シンプル&ベーシックな中にも上品な女らしさが光る、リアルな通勤コーディネートが人気。身長154㎝。instagram:@sk_120