ミホさん
昔はさまざまな保障を組み合わせたタイプの保険が多かったので、内容を理解できていなくて、失敗したのかもしれない。「たくさん積み立てたのに、返戻金がほとんどなかった」「10年更新型で10年ごとに保険料が上がっていくのが困る」と、保険をうまく活用できていない人が多いように思います。保険料で1000万円以上つぎ込んだのに、戻ってくるのは100万円しかなかった、とか。やっぱり保険は「自分の目的」を持って入る必要がありますね。
西山
今はネットで簡単に入ることもできますけど、内容をよく読んで理解することが大事ですよね。
ミホさん
はい、特約の種類もありすぎるので、「何をつけて何をはずすのか」をじっくり考えた方がいい。必要なものに絞って入らないと、保険料がどんどん高くなってしまいますから。うちの会社の社長も「お客様を保険貧乏にするな」と口すっぱくして言っています。
西山
保険は入りすぎると家計を圧迫するけれど、いざというときに助けてくれる。ちょうどいいバランスを見つけたいですね。
ミホさん
はい、身内が交通事故に遭ったことがあって、保険も貯金も大事だなあと身に染みて感じています。保険に「弁護士特約」を付けていたので、相手との交渉をする際にすごく助かったんです。お金だけでなく、心理的に支えになってくれるのが保険だと感じて……私も保険代理店の仕事を続けて、困った人の助けになりたいと思います。
西山
家計管理はどのようにしていますか?
ミホさん
以前はエクセルで綿密な家計簿を楽しみながらつくっていたのですが、仕事が忙しくなったので、最近はマネーフォワード MEという家計管理アプリを使っています。夫の口座も一括で登録して、我が家の財産が全部見られるようになっています。結婚当初から、夫婦でお金の話はすべてオープンにしているので気が楽ですね。私はみずほ銀行だけですけど。
片岡
マネーフォワード! お金のプロから本当によく聞くアプリですね。
ミホさん
はい、現金をなるべく使わずにクレジットカード払いにすれば、アプリで家計管理ができて便利ですよ。あとはCRECOというクレジットカードをまとめるアプリ。スマホの画面では、「ファイナンス」というタイトルでまとめています。
西山
お金の使いどころは、どんなところですか?
ミホさん
夫婦ともにゴルフと食事にお金をかけています。夫も料理をしてくれるんですが、食材にこだわって、お店で「Tボーン5センチ切ってください」なんていうんです(笑)。子どもがいないので、夫婦円満のためにエンゲル係数が高いのはいいかと思っています。家計はまわっているし、少しは貯金があるし、保険でしっかり貯めているし。
西山
20代~30代のころと今とで、お金との向き合い方が大きく変わってきていますね。
ミホさん
本当にそうですね……。今は長生きをする時代だから、長く楽しんでいけるように、優先順位を考えてお金を使うようになりました。例えば、ジュエリーやネイルなどは最低限。本当はいろいろ欲しいけど、長い人生を考えたらお金がもたないので(笑)。
あとは、ずっと収入を得られるように、自己投資も続けています。自腹で勉強会に参加したり、資格を取ったり。お金を貯めることに必死になるのではなく、「今後お金が入ってくる仕組み」を常に考えています。今の仕事はできることが増えると収入は確実に上がるので……。
西山
これまでの年収も変化がありましたか?
ミホさん
はい、2年前から500万円、700万円、今年が1100万円とだんだん上がっています。ただ、自分のことだけでなく、会社のことも考えていかなくてはと思っています。万一会社が倒産したら、お客様にご迷惑をおかけしてしまうし、自分の収入源もなくなってしまう。会社を長く続けていくことでみんなハッピーになるので、自己投資に加えて、仲間や部下、後輩の指導にも力を入れていきたいと思っています。
西山
努力の積み重ねが、大きな差になりそうですね。
ミホさん
自己投資は余裕が無いと大変だけれど、投資した分の元は取らなきゃと思うから、結局は必ず自分のためになる。この先の長い人生、夫婦で楽しく過ごしていけるように、勉強を続けて、しっかり稼いでいきたいと思います。
撮影・構成/片岡千晶(編集部)
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