オフィスでのはおりものって、カーディガンしかないですか?
元会社員のスタイリスト川上さやかさんに、きちんと見えつつも、おしゃれ感の漂う着こなしを教えてもらう短期集中連載。今回は、これからの時期、通勤電車やオフィスのクーラー対策として便利なカーディガンについて掘り下げます。オフィスでは便利なカーディガンですが、いまいちあか抜けて見えないのが悩ましいところ。果たして、どうすればカーディガンを着てもおしゃれに見せられるのか。はたまた、カーディガンに変わるはおりものってあるのか。スタイリスト川上さんに聞きました。
カーディガンをツインニットとして着てもいいのは、ダークカラーだけ!
「カーディガンとニットをセットで着ると、ツインニット特有のエレガントさが、やぼったく見えてしまうことも……。淡い色合いはなおさら。なので、ツインニットとして着たいなら、ネイビーや黒などのダークカラーを選ぶのが鉄則。辛口でシャープな色が、切れ味を加えてくれるから、ほっこりして見えません」
インナーをTシャツにするだけで、カーディガン合わせも新鮮に
「では、ネイビーや黒のカーディガンでない場合、着ないほうがいいのかーー。そんなことはありません! ツインで着ずに、インナーをTシャツにすればOK。Tシャツのリラックス感があか抜けた雰囲気に導いてくれます」
おしゃれ感を出したいなら、ウェット風ヘアにトライするのもあり!
「それでもどうしてもTシャツはカジュアルすぎる、などの理由でツインニットとして着たい方は、ヘアにひと手間加える方法もあります。ここしばらく、ビューティ業界では、濡れたような質感のウェットヘアが一大ブーム。最近、雑誌のモデル撮影の際もよくお願いするのですが、私自身、なんかしっくりこない、全体の印象が少しコンサバティブすぎると感じたときは、髪をウェットにします。ウェットヘアにすると、モード感が加わり、たちまちおしゃれに見えるんです。
私のようにトレンドにそこまで積極的でなく、シンプルなスタイルが好きな場合は、洋服で冒険せずに、ヘアを今っぽくアレンジする方法が向いていると思いますよ。
ウェットヘアはおしゃれすぎて……という場合は、ワックスでヘアに毛束感を出すだけでも印象が変わりますよ。ちなみに、私が自分でアレンジするときは、「モイ」のバーム(モイ バーム ウォークインフォレスト/ルベル)とオイル(モイ オイル レディアブソリュート/ルベル)を混ぜて使っています。ヘアにつけた後、保湿剤としてそのままハンドクリームのように塗ってもOKというところも気にっています」
最近豊富な着流し系ジャケットがカーディガンの代わりとして便利!
「カーディガンのようにサラリと着られて、ノンストレスで、空調対策もでき、カーディガンよりもおしゃれに見えるはおりものは? と聞かれたら、着流し系のジャケットと答えます。
着流し系のジャケットとは、ここ最近各ブランドが出しているウエストシェイプのないボックスシルエットのジャケット。フロントボタンが付いていなかったり、ホックだけだったりするタイプが多いです。サイズ感にもゆとりがあり、肩周りも窮屈でないので、着ていてもカーディガンのようにラクチンなのも魅力」
「全身だとこんな感じのコーディネートにしています。カーディガンより着丈が長いため、どんなボトムとも相性がいいんです。そして、カーディガンのように古く見える心配がないので、コーディネートに悩まなくて済むのがなによりうれしい。もちろん、カーディガンよりもきちんとして見えるので、役職のある立場の方でも着ていただきやすいですよね」
スタイリスト・モデル/川上さやか
ヘア&メイク/yumi*
構成/高橋香奈子
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PROFILE 川上 さやかさん
スタイリスト。大手金融会社のOLからスタイリストに転身した異色の経歴の持ち主。シンプル&ベーシックな中にも上品な女らしさが光る、リアルな通勤コーディネートが人気。身長154㎝。instagram:@sk_120