タクシーの乗り方で、その人の「お金のセンス」がわかる_img0
 

お金の使い方が上手な人は、総じてタクシーの使い方が上手です。その理由は、タクシーというサービスは何に対してお金を払っているのかという基準が人によって違っているからです。タクシーを上手に使いこなすことができるようになれば、お金に対するリテラシーは完璧といってよいでしょう。

タクシーというのは、電車やバスと比較するとかなり高い買い物です。

東京都内の場合、地下鉄であれば170円で行けるところでも、タクシーの場合、経路によっては1000円以上かかることもあります。最近は渋滞がだいぶ緩和されましたが、それでも道路が混んでいると圧倒的にタクシーの方が時間がかかることも珍しくありません。

移動手段という部分に限定すると、タクシーというのは必ずしもコスパがよい乗り物とは限らないわけです。

一方、あえてタクシーを選択し、乗車している間に資料を見たり、メールや電話を済ませるというビジネスパーソンも多いと思います。最近では、駅構内でのケンカや痴漢冤罪などトラブルに巻き込まれることを防ぐためにタクシーを利用する人や、冬場には電車内でのインフルエンザの感染を防ぐために、タクシーに乗る人もいるようです。

このような理由でタクシーを選択する人は、移動手段に対してお金を払っているというよりも、人混みを避けたり、個室の空間を確保したり、あるいはトラブルを回避するということに対してお金を払っていることになります。リスク回避であったり、快適性の確保ということですから、同じお金を払うという行為であってもコスパの基準は大きく変わってくるでしょう。

つまりタクシーというのは人によってサービスを選択する基準がバラバラであり、コスパの比較対象となる他のサービスも違っているわけですから、100人の人がいれば、選択基準も100通り存在することになります。

単純に移動手段としてだけ考えれば、タクシーほどコスパの悪い乗り物はありません。どうしてもクルマでなければ行けない場所を除いては、タクシーに乗るという行為が高い買い物になるのはほぼ間違いないでしょう。

しかし、その間に連絡を済ませたり、車内で打ち合わせを行うといった工夫をするのであれば、タクシー代も十分に元が取れる可能性があります。ある程度、年収が高い人であれば、1000円程度でリスク回避ができるのでれば安いものだと思うかもしれません。

 
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