平成最後の日を皆様はどうお過ごしでしたでしょうか?
私はいつものように、「普通」の日を迎えています。
脚本家の坂本裕二さんの舞台の劇中で使われたセリフの中に「平成ってなんだったのでしょうね・・・」という言葉が今でも時々リフレインしています。
ふわっとした時代の中で、情報手段が著しく発達し、実存しているのか虚像なのか・・・本質を見抜くことに困難な世の中になったと感じてしまうのは私だけでしょうか?合理化されていくシステムが返って不便を感じさせてしまう時代、少し息苦しさも感じます。
それでも、戦争のない平和な一時代を過ごせたのは、何よりも幸せなこと。
こうやって、いつものように「普通」でいれることに感謝しながら、まさに今、「令和」の時代を粛々淡々と迎えています。
昨年友人と訪れた、熊本・天草の地。以前ブログでもご紹介した窯元のおひとり、「山の口焼き」の辻口康夫さんの個展が青山で行われているというニュースを聞き、足を運ぶことにしました。


個展といっても仰々しいものでなく、青山にあるセレクトショップのカジュアルな空間で行われていました。
こちらのセレクトショップのオーナー 馬場さんのセンスが集約されたショップには、器だけでなくオリジナルウエアや小物たちも盛りだくさんで、目移りするばかり。メンズのショップかと思いきや、ほとんどのものがユニセックスで、女性も満足できる場所です。
辻口さんの器の魅力の一つは使いやすさと生活に寄り添うようなデザイン。どんな食卓にもフィットしそうな器は和洋どちらにも振れる実用性の高さに注目を浴びている作家さんです。そんな辻口さんの器はこのショップのコンセプトに違和感なく素敵に溶け込んでいます。




話を聞くと、何とオーナーも熊本のご出身。こよなく故郷を愛する思いは同郷ながらにテンションも上がります。
震災を機に、昨年何度も行き来した熊本。もちろん家族の顔を見れるが一番の理由でもありますが、そこで生まれた多くの出会いや気づきが今となってはかけがえのないものとなっています。それはメールやラインでもなく、実際足を運んだり、目にしなければなかなか理解できないもの。
決して合理的とは言えないかもしれません。むしろ、無駄が多いと言われながらもアナログで丁寧に時間かけられて作られたものに価値を見出すことに意味があります。意外にもそれに気づいている新しい世代も多く、これからは多様性に富んだライフスタイルが認められる時代に突入しているような気がしています。

そういう思いがこみあげるような、嬉しくも新しいご縁。これからも大切にしたいものです。
表題の仰々しさを裏切り、いつもと変わらずのブログネタとなりましたが(笑)、今日もまた普通の日々の徒然を書けることに幸せを感じています。
令和の時代も平和で心穏やかな日々でありますように。

Comment
コメント