若く見えるよりも、自然で美しくありたいと願う女性たちにとって、マダム・チェリーの上品なグレイヘアは憧れの的。実は一度も髪を染めたことがないというマダムが、今の艶やかな髪を手に入れるまでのお話を聞いてみました。

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髪をのばそうと思ったのはグレイヘアになってから。シニヨンや夜会巻きにすればすごくエレガントだわ、と思ったのです。大好きな髪飾りも楽しめるし、赤口紅も映えるでしょ。グレイヘアは人生を重ねたご褒美のようね。


グレイヘアは時間をかけて育てるものよ


髪が白くなり始めたのは40代のこと。メッシュみたいに入り始めて、私、「きれいだな」と思ったの。
以来、一度も染めたことはありません。

40代って難しい年代ですよね。
体型も変わっておしゃれがなんだか決まらなくなるし、シミ、シワ、たるみ……老いがいきなり押し寄せてどうしていいかわからない。

私もそうでした。娘も年頃になって離れていこうとしていましたし、更年期の症状にも悩まされました。人生でいちばん閉じこもっていたわね。だらしのない時代でした。

ようやく抜け出せたのは50代になってから。
きっかけは犬を飼ったこと。大きくていたずら好きなラブラドールレトリバーの男の子。彼のおかげで、自然の中にどんどん出かけるようになったのです。

山に入り、日本中の温泉地を巡り。自然に触れて精神的な豊かさを得たことで、人生の足踏み状態から抜け出せたように思います。気がついたら、髪もほどよくグレイに進化していました。

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鮮やかな色の服が似合うようになるのも、グレイヘアの素敵なところ。

普段は結い上げていることが多いのですが、たまにはこんなポニーテールも。
グレイヘアは老いの象徴のように思われるかもしれないけれど、実はすごく華やかで遊べるということを忘れないで。

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<from Instagram>無造作にまとめたシニヨンにはシルバーのかんざしを。3本とも祖母から譲り受けたもの。
 
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『マダム・チェリーの「人生が楽しくなるおしゃれ」』
マダム・チェリー 著 講談社刊 定価1500円(税抜)


「老化は進化よ!」 70代でモデルになり、そのおしゃれも評判のマダム・チェリーが、毎日の着こなしをたっぷりと紹介! 年を重ねた今だからこそ似合う服やコーディネート、グレイヘアの育て方やアレンジ術など、人生後半のおしゃれを楽しむコツが満載です。

撮影/野口貴司(San・Drago)
インタビュー文/河合映江
構成/生活文化チーム
撮影協力/神戸メリケンパークオリエンタルホテル