前回に続きまして、FRaU7月号にちなんで、大草さんに聞く「母とは」をお届けします。
今回お話を伺って、私が一番印象に残ったのは、母としての大草さんがお子さんたちに「言わないようにしていること」。
大草さん、実は30代の頃は「日々の細かな記憶がないくらい、仕事と家庭の両立で忙しかった」とか。時には、仕事からいったん家に帰ってお嬢さんの誕生日をお祝いして、また会社に戻る、なんて日もあったそうです。でも、そんなときも子どもたちに「ごめんね」とは一切言わなかった。「謝っちゃうと、子どもたちが“仕事=悪いもの”と思ってしまうから」。
“子どもは、私の一部=part of meではない”
「自分の夢を押し付けたりもしないし、子どものために仕事を断るとか、どちらかをどちらかのせいにはしませんね」と大草さんは語ります。
今月のFRaUで母娘インタビューを担当したライターさんも、「今回の取材でわかったことは、母と娘の関係が上手くいっている人はみんな、それぞれが“個”として分立している」と言っていました。なにかを母のせいにしたり、自分の理想を娘に押し付けたり、ということがない。「いい意味で距離感があり、それぞれが個人として尊重し合っている」、それがまさに大草家の母娘カンケイにもありました。
私自身は、母との距離感が近すぎたり、離れすぎたり、今も心地いい距離感に悩んでいるというのが正直なところです。いろんな母娘のあり方がギュッとつまったFRaU「母と私」号。悩んでいる方にも、そうでない方にも、なにか心に震わすものがあれば嬉しいです。
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