最終回はケンジがシロさんの実家に初訪問(12話より)©「きのう何食べた?」製作委員会

これまで数回にわたりご紹介してきた『きのう何食べた?』(テレビ東京系・毎週金深夜0時12分〜)もいよいよ今週の放送(6/28)がラスト。号泣回の11話の放送後に「終わるのが寂しい」「ロスの予感」などのツイートが殺到していましたが、喪失感を味わうのはまだ早そう。最終話こそ、このドラマの醍醐味が詰まっている予感がします。とっておきの撮影現場の裏話も入手しました。


最終回はケンジがシロさんの実家に初訪問の日


ドラマ『きのう何食べた?』の最終回は予告編にもあるように、年が明けたお正月にケンジ(矢吹賢二・内野聖陽)がシロさん(筧史朗・西島秀俊)の実家へ行く日が描かれます。ケンジがシロさんの母(筧久栄・梶芽衣子)と父(筧悟朗・田山涼成)に初めて挨拶するシーンから話が展開していきます。これまでよしながふみ著書の原作(『モーニング』講談社)をもとに、一緒に暮らすこの男性カップルの食生活を通じて、笑いあり、ケンカあり、涙ありの人生の機微に焦点が当てられてきました。シロさんの実家を舞台にした最終回ではさらに深く二人の人生観に触れることができそうです。カップルにとって実家を訪問するとは特別なこと。相手の人生がスタートし、形成された歴史が詰まったミステリーゾーンなわけで、それを解き明かすことができる場所という意味でもラストに相応しい回になりそうです。

この作品の醍醐味はキャスティングの妙や西島、内野の演技力、話題づくりの上手さにあることを前回までお伝えしてきましたが、支持を集め続ける理由のひとつに「自分ごと」にできるヒューマンドラマとして仕上がっている点にあります。というのも、男性同士のカップルならではの悩みに限らず、人生を共にしようと思う相手がいる人なら誰しもぶち当たる悩みが多く散りばめられているからです。そして、そんな不安に向き合っていくことによって、二人の絆を強めていく。これはどのカップルにも当てはまる関係の築き方。だから、自分ごとにしてシロさんとケンジに共感できるのだと思います。

11話ではこんな台詞がありました。シロさんが佳代子さん(富永佳代子・田中美佐子)ファミリー宅に訪れた場面です。シロさんが「(未婚の子どもを持つ)親の悩みはゲイもノンケも変わらないじゃないか」と心の中でつぶやいた台詞はまさに気づきの瞬間。それまで抱えていたモヤモヤから解き放つことができたことによって、ケンジを実家に連れていく意味を見出すことができたのです。

シロさん(筧史朗・西島秀俊)の両親に初対面するケンジ(矢吹賢二・内野聖陽)。ガチガチに緊張してます!(12話より)©「きのう何食べた?」製作委員会
 
 
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