#KuToo運動から考える、キャリアとファッションの浅からぬ関係_img0
 

#KuToo(クーツー)という社会運動が話題ですね。石川優実さんという方が中心になって「職場でのハイヒールやパンプスの強制をなくしたい」と訴えているものです。この運動をメディアで目にして自分を振り返ってみると、最近の私はすっかりパンプスやハイヒールをはく機会が減ってきたなぁとつくづく実感しています。去年までの私からは考えられなかったことです。

それまでの私のファッションは、どちらかと言えばコンサバ寄り。ラップワンピースとか、タイトスカート&ブラウスにジャケットとか。パンツはめったにはきませんでした。もちろん足元にはいつもヒール靴。

これとは対照的に前職の出版社時代はかなり自由にファッションを楽しんでいました。好きなものを好きなように着る。20代の一時期は髪の毛を金髪にしていたことも(若気の至りです……)。20代、30代の働く女性向けのライフ&キャリア雑誌を担当していたこともあって、比較的カジュアルな装いが中心。時折、お堅い取材先のときにジャケットをはおる程度でした。

その後、30代前半でフリーランスになり、出版社の仕事に加えてキャリアカウンセラーとして企業や教育機関での仕事もするようになりました。ここはファッション×キャリアの軸で振り返ると私の中では「迷走期」。独立と同時にどんなファッションで働いたらいいかがよくわからなくなってしまい、いきなりブラックやネイビーのかっちりスーツを3セットも購入……。結局ほとんど着ないまま数年後に処分したのは手痛い思い出です。

それからはいわゆるコンサバファッションへ移行し、40代を迎えました。20代、30代を通じて、働く私の足元には常にヒール靴がありました。別に他の誰かから強制されたわけではありませんでしたが、そういうものだと思っていました。なぜでしょうね? 刷り込みのようなものでしょうか? ヒール靴以外の選択肢を考えたこともありませんでした。

 
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