もしも愛する家族が植物状態になってしまったら……。ご自身も7年前に夫である流通ジャーナリストの金子哲雄氏を亡くし、現在、終活ジャーナリストとして活動されている金子稚子さんは、介護、そして命との向き合い方について考えさせられるお話をしてくださいました。

カトリーヌさんからの質問

Q. 夫が植物状態に。夫にとってどうしてあげるのがベストなのか分からず苦しんでいます。
 

主人が一年前に突然倒れ植物人間状態になり介護中です。40歳という年齢で胃ろうの受け入れ先もなく、点滴のみで過ごしています。私自身いまだに現実を受け入れられず、奇跡を信じるのみの毎日です。本人にとって何がベストなのか、意思の疎通ができないので分からず困っています。何かアドバイスいただければと思います。(41歳)


終活ジャーナリスト 金子稚子さんの回答

A. 「何を選んでもアナタの味方よ」と言ってくれる友人に話してみてください。


私は医師ではないので専門的なことは言えないのですが、私の知識から、カトリーヌさんの現在の状況を解釈させていただきますね。

ご主人は植物状態とのこと。これは正式名を遷延性意識障害というものだと思われます。恐らくカトリーヌさんのご相談を読まれた方の中には、植物状態と脳死を混同されている方もいらっしゃるのではないかと思いますが、遷延性意識障害は重度の昏睡状態を指すものですから、意識が戻る可能性があります。対して脳死は、臓器移植を前提とした死の概念です。臓器移植を選択しなければそのまま死に至るわけですので、栄養を摂ろうという選択肢はありません。ですが植物状態は意識が戻る可能性がありますから、点滴や胃ろうなど栄養管理が行われるでしょう。

カトリーヌさんのご主人は倒れられてから1年経っていますから、普通でしたらもう胃ろうを勧められていてもおかしくないと思います。それが未だに始まっていないというのは、入院期間が長期に渡る可能性が高いため受け入れてくれる施設が見つからない、ということなのではないでしょうか? そうなると、胃ろうを含め様々な体制を整えたうえで自宅で介護をする、という選択が現実的です。つまりご主人に胃ろうを施すということは、自宅での介護生活がスタートするということでもありますから、恐らくその覚悟が持てないのもあってどうすべきか決断を迷われているのではないかと理解しました。

 
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