最近、3歳娘のおしゃれ熱がとどまるところを知らず、毎朝これを着る、髪の毛をこれで結ぶ……とお騒ぎです。幸い、今娘が通っているシンガポールの幼稚園は非常にルールが緩く、制服はあるものの、私服を着て行ってもやんわり「明日はユニフォーム着てきてね」と言われる程度。休み明けでなかなか幼稚園に行きたがらない朝などは、この緩さが大変ありがたく、親もイライラせずに、着たいものを着せて本人の気分を盛り上げて送り出すことができます。
最近はネイルにも興味津々で、子ども用のすぐ取れるマニキュアを塗って幼稚園に行くことも……。さすがにこれはちょっとまずいかなと思い、帰宅後に「先生に、爪のこと何か言われなかった?」と聞くと「かわいいねって言われた‼」と満面の笑みの娘。
そこまで自由じゃなくても構わないのですが、対して、最近『ブラック校則 理不尽な苦しみの現実』(荻上チキ・内田良編著)という本を読みました。主に日本の中学・高校の事例を扱っているので、シンガポールの幼稚園と比べるのはナンセンスではありますが、副題の通り、理不尽で時に意味不明な学校のルールには暗澹たる気持ちがしました。
本著では、経済的な影響、ジェンダー、発達障害やLGBT生徒にとって、そして教師や保護者、法制度面や学問的見地……とさまざまな視点から包括的にブラック校則が論じられています。なぜ理不尽な校則が、かえって強まっているのかという背景は必ずしも明らかにはならないものの、現在日本の子どもたちが置かれている状況をつまびらかにし、問題提起をする重要な本だと思います。
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