ゆっくりとページをめくる。色彩豊かでみずみずしい絵と、こころに染み入ることば――。日々時間に追われるおとなにこそ、一日のなかで、絵本を手にとる時間が必要なのかもしれません。mi-molletを配信する講談社の幼児図書編集部と話題の書店「文喫」がコラボレーションした連続イベント「おとなのための絵本の時間」が7月よりスタート。本と出会うひと時を、優雅に、存分に堪能できる話題のスポット「文喫」で、日本の絵本界を牽引する作家と共に、プレミアムな時間をすごすイベントです。作り手である著者といっしょに、絵本の世界の奥深くをのぞく豊かな時間。声に出して読んだり、童心に返って手を動かしたり。ふだんとは違う絵本の楽しみ方を知ってみませんか?

 

 

湯本香樹実さんとはたこうしろうさんをお招きして開催され、大好評だった第一回(7月18日)に続き、8月20日に第2回が開催されます。今回は、『水の絵本』著者のおひとり荒井良二さんによるトークショーを行います。絵本代込みの有料イベントとなります。お席に限りがございますので、ご興味ある方は下記のお申し込みサイトよりぜひお早めにエントリーください。

 

<イベント詳細>
4か月連続開催「おとなのための絵本の時間」ラインナップ


#01 7月18日:湯本香樹実さん と はたこうしろうさん(開催済み)
#02 8月20日:荒井良二さん
#03 9月20日:長谷川義史さん
#04 10月17日:角野栄子さん と 及川賢治(100%ORANGE)さん


第1回のイベントの模様

 

六本木駅から歩いてすぐ。「文喫」のファザードは、まるで外国の街角にある本屋さんのようで、気分が高まります。お店の奥、カフェコーナーがイベントの会場です。

 

第一回目のテーマは、湯本香樹実さんとはたこうしろうさんによる絵本『あなたがおとなになったとき』。イベントは湯本さんの朗読からはじまりました。
刊行前のイベントなので、誰もまだこの作品を読んだことがありません。湯本さんのやさしい声をおって、わくわくしながら、みんなでページをめくります。大勢の人と、はじめて手に取る本を一緒に読むなんて、いつ以来でしょうか。

 

朗読の後は、制作秘話を語るトークショー。この作品は、2011年東日本大震災のチャリティのため、湯本さんが子ども達へ向けて書いた文章がはじまりでした。
「湯本さんの詩に、おれが絵を! まじか! と思いました」と笑いながらも「詩に絵をつけるのがいちばん難しい」「ぼくのほうも、絵で詩を作って、まったく違うストーリーを並行して乗せていくイメージなんです。どうやったらこの詩をうまく伝えられるか悩み見ました」と、語るはたさん。

 

「あなたがおとなになったとき この木はどれほど おおきくなっているだろう」

子どもたちに問いかけることばで紡いでいくメッセージ。新しい世界を前に、未来への夢と、不安を抱いている子ども達。揺れ動きながらも成長する心を、そっと支えてくれる作品です。

イベントの最後は、なごやかなサイン会で締めくくられました。参加されたみなさんが、サインしたての絵本を大事に持って帰る後ろ姿が、なんだかとても素敵でした。

「おとなのための絵本の時間」は、このあと3回続きます。
イベントを通して、きっと、大切な誰か、そして大切な自分にじっくりと読んであげたくなる。

あなたも、おとなのための絵本の時間を楽しんでみませんか?

第2回目は『水の絵本』(講談社)の刊行当日に、著者のおひとり、荒井良二さんによるトークショーを行います。

これまでに刊行された『空の絵本』『森の絵本』につづき、文を詩人の長田弘さんが、絵を荒井良二さんが担当された作品は本作で3作目となります。

じっくり時間をかけて制作された、何度も何度も丁寧に読みたい絵本。
その制作過程についてや、2015年に逝去された長田さんとのエピソードなど、1冊の本に込められた想いをお話しいただきます。


【8月20日】おとなのための絵本の時間
#02―荒井良二「長田弘さんと『水の絵本』のこと」

 

プロフィール
荒井 良二(あらい りょうじ)

1956年山形県生まれ。日本大学芸術学部卒業。
1990年「M ELODY」を発表し絵本を作り始める。1991年、 世界的な絵本の新人賞であるエズラ・ジャック・キーツ賞に『ユックリとジョジョニ』を日本代表として出展。1997年『うそつきのつき』で小学館児童出版文化賞、1999年『なぞなぞのたび』でボローニャ国際児童図書展特別賞、2005年 、スウェーデンの児童・青少年文学賞であるアストリッド・ リンドグレーン記念文学賞、2009年『たいようオルガン』でJ BBY賞、2012年『あさになったので まどをあけますよ』で産経児童出版文化賞大賞受賞。


■イベント概要
【日時】8月20日(火)19時00分~(18時30分開場)
【会場】文喫 六本木
【定員】40名
【料金】2950円(入場料・書籍『水の絵本』代込/税別)

※イベント当日にレジカウンターにて、お受付致します。
※イベント前後は本と出会うための本屋「文喫 六本木」をごゆっくりお楽しみください。参加費にはコーヒー・煎茶のフリードリンクが含まれます。
※チケット購入後、イベント当日以降の返金はお受付できません。


《イベント詳細・チケットの申し込みはこちらから》
https://peatix.com/event/1167496/view?k=9c0c1cfd86a1d4625a17f23533ad9b1ac4c29167


「おとなのための絵本の時間」特設ウェブサイト
https://kodanshaehon-bunkitsu.studio.design/

講談社 絵本通信
https://kodanshaehon-bunkitsu.studio.design/


文/日下部由佳・北澤智子(講談社)