米倉涼子さんが、過去に観た映画を紹介するアーカイブ コレクション。
そのときに観た映画から、米倉さんの生き方、価値観が垣間見えます。

政界スキャンダル&ラブシーンの「サスペンスドラマ」【米倉涼子のシネマコレクション】_img0
写真:Photofest/アフロ

ワシントンDCを舞台にしたドラマ『スキャンダル』。ヒロインはホワイトハウスの広報官をしていた人物で、今はフィクサーとして暗躍しているオリヴィア・ポープ。男女関係から政界のゴシップまで、困った問題を抱えた人たちが、みんな彼女のもとに集まってきます。

 

あらゆるトラブルを解決していくのですが、実は彼女はかつて、大統領と交際していたというスキャンダルの持ち主。硬派なサスペンスかと思いきや、政界の物語の合間にラブシーンが入ってくるのが、このドラマの面白いところ。
以前ハマった『Lの世界』ほどではないのですが、ちょっと大人なキスシーンなんかもあります。オリヴィアは不可能を可能にするフィクサーという設定なのですが、事務所の部下である敏腕ハッカーのハックに頼りすぎでは!? と思ってしまうことも(笑)。

そんなところもまた、オリヴィアの魅力なのかもしれませんね。彼女を演じるケリー・ワシントンはスタイルが私好みではないのでファッションにはあまり注目しづらいのですが、この役柄には合っているのかも。
未解決の謎が放置気味なのは、脚本がうまく書けていないだけなのか、それともこれからのエピソードでちゃんと解決してくれるのか……。つい気になってシーズン2まで一気見してしまいました。

政界、宗教、大企業の裏側を描くストーリー展開は、アメリカのドラマならではの大がかりな謎がいっぱい。ハック頑張れ! と応援しながら楽しみたいと思います。

『スキャンダル』
元ホワイトハウスの広報官で、現政権誕生に貢献した選挙参謀だったオリヴィア・ポープ。現在はスキャンダルを闇に葬る敏腕フィクサーとして活躍しているが……。『ジャンゴ 繋がれざる者』などで知られるケリー・ワシントン主演のポリティカル・サスペンス。

取材・文/細谷美香
このページは、女性誌「FRaU」(2015年)に掲載された
「エンタメPR会社 オフィス・ヨネクラ」を加筆、修正したものです。