米倉涼子さんが、過去に観た映画を紹介するアーカイブ コレクション。
そのときに観た映画から、米倉さんの生き方、価値観が垣間見えます。

NYの街角の“はじまり”を描いたストーリー【米倉涼子のシネマコレクション】_img0
The Weinstein Company / Photofest / ゼータイメージ

キーラ・ナイトレイ主演の映画『はじまりのうた』。キーラが演じたのは、ミュージシャンの恋人に裏切られたソングライターの女の子。ライブハウスで彼女の才能にほれ込んだ落ち目のプロデューサーと一緒に、ニューヨークの街角をスタジオがわりにしてレコーディングを始める物語です。
顔も長めでボディもギスギスした印象だから、日本の男性からの彼女に対する好感度は低そうなキーラですが、私にとってはいつも気になる女優さん。

 

彼女の出演作では『パイレーツ・オブ・カリビアン』がメジャーですが、とても印象的だったのは大好きな『わたしを離さないで』の彼女。
“私は女優よ!”というがむしゃら感がなくて、いつも自然で力みのないお芝居をする人、というイメージを持っています。この映画でもマンハッタンを歩いている感じとか、何気ないしぐさがとてもよかった。

歌は上手というより味がある雰囲気でしたが、彼女たちが街角で演奏しているシーンを見て、ニューヨークに飛んでいきたくなりました。

『はじまりのうた』
キーラ・ナイトレイがギター片手に歌を披露したラブストーリー。『アベンジャーズ』のマーク・ラファロ、「マルーン5」のアダム・レヴィーンがミュージシャン役で俳優デビューを飾っている。監督はアイルランドのロックバンド「ザ・フレイムス」出身で、『ONCE ダブリンの街角で』が多くのファンを生んだジョン・カーニーがつとめている。

取材・文/細谷美香
このページは、女性誌「FRaU」(2015年)に掲載された
「エンタメPR会社 オフィス・ヨネクラ」を加筆、修正したものです。