スタイリスト、ミモレコンセプトディレクターの大草直子が着こなしのアイデアや日々の思いを綴ります。

 

前回の記事から引き続き、今日は結婚についての2回目です。結婚に限らず子育てや生き方、キャリアの積み方も、全て「その人なり」。オートクチュールなので、私の考えが合っているとも思っていませんが、人より少し経験が多いだけに、もし何かの一助になれば(笑)。

はい。前回書ききれなかった私の3つの条件(こうだったら感謝しまくる! いや、これ以外は正直もうどっちでも良いから、という要素)は、

1 一生私を女性として見てくれる
これが私には一番大事。妊娠したり授乳したりで外見が変わろうが、「おかあさん」にはならず。年齢を重ねても、フィジカル、メンタル両方を、変わらず愛してくれること。もちろん、そのために気を付けていることもいっぱいあるし、同じく相手を愛そうという「努力もします」が、この1は、ダントツ大事な要素です。

2 一生(一生が多いな(笑))仕事をさせてくれる
お相手がたとえアラブの大富豪であったとしても、絶対に仕事はやめたくない、というのはあり得ないたとえ話ですが、そのくらい、仕事が好きだし「命賭けてます(笑)」。生活のために仕事をする、という至極まっとうな今の状況をとても気に入っているし、「仕事をやめて」と決して言わない夫に感謝しています。

3 私の過去も愛してくれる
再婚、しかも子連れなので、これもまた必須。前夫とも何のこだわりもなく接してくれ、もちろん、日南子との独特の親子関係も、色々ありましたが、2人できちんと築いてくれました。私と夫のリレーションシップがもっとも大切で、「前の結婚でできた子供と仲良くしてくれる」というのは、絶対に条件にしたくなかったので、結婚を決めるまで、日南子には会わせませんでした。プロポーズされたときに「日南子のことはどう思う?」と聞いたら、「何でそんなことを聞くのだろう」と、少しぽかんとした顔で「あなたの髪や手と同じように、日南子も含めた過去も、一生愛していく」と。

他には、一切求めません。1カラットのダイヤモンドもいらないし(欲しいけれど、いつか自分で買おう)、年齢や国籍もどっちでも良い。あ、好きな顔や膝の形はあるけれど、それを自分が満たせるとは思わないから、3つには入れませんでした(笑)。みなさんの、「これがあれば感謝しまくる」という要素は何でしょうか?

あ、最後に。もうすぐ19歳を迎える日南子に、ばっくりとこの話をし、「たくさん大変な思いをしたと思うけれど、どんな未来も応援する」と言ったら。「ママの言うことはもっともだけれど、もしかしたら結婚という制度や概念はなくなるかもね」と一言。あ、そこな。確かに。今回のコラム、暫定で結婚、というワードを使っています、あしからず(笑)。

大草 直子

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