母たるもの、「子どもに疲れた姿を見せてはいけない」?_img0
 

NHKの記者の方に求められたコメントで私は、「家事など、完璧でなくてもいい」ということを言いました。さらに取材の時点では「そもそも家でもずっと完璧であるなんて無理だから、毎日完璧な夏休みを過ごそうなんて思っている人は多くないんじゃないですか」ということも伝えていました。でも上記の感想を寄せていたのはおそらく、とても献身的で、子供に優しく、愚痴も言わずに“完璧なお母さん”をやってきた人たちなのでしょう。

 

こういう方々にこそ、「そんなに完璧でなくてもいいのでは」と思います。“お母さん”だって人間で、疲れることだってあるし、失敗することも間違うこともある。もちろん子供のことを否定する「お前なんて産まなきゃよかった」のような絶対に言ってはいけないこともあると思いますが、夫にも子供にも「お母さんにも夏休み欲しーい!」くらい叫んだっていいと思います。
私自身は、しょっちゅう泣き言を子供たちの前で言ってしまうダメ母です。でも、そこから頑張って立ち上がろうとしたり、間違ったことは反省したり謝って、そこから学ぼうとする姿勢を見せることも1つのありかたかなと思っています。もちろん、そういうタイプの人ばかりでもないでしょう。でも、いろいろな大人のいろいろな側面を見ながら子供は育っていくのではないでしょうか。

あらゆる「見せたくないもの」を排除し、無菌状態で育てることなど無理に近いですし、大変すぎます。もちろんお母さん自身が何か別の方法でリフレッシュや吐き出しができているのであれば、それもいいと思いますが……。
これも1つの考え方ではありますが、どうかお母さんたち、残りの夏休みもそこまで無理をなさらずに。

前回記事「浜崎あゆみの自伝的小説『M』を読んだ元ファンとして思うこと」はこちら>>

 
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