「お金の学校」の講座が開催される教室

――ちなみに泉さんご自身は、お金をどんなところに使っていますか?

 

泉:僕の場合は「自己投資」が多いですね。それは昔からずっと変わりません。
一例でいうと食事。僕は一人で食べることがほとんどなく、必ず誰かと一緒にとるようにしています。人と過ごす食事の場には、また学びがあるからです。

経験にお金を使っているので、モノに対しては、あまりお金を使わないかな。

――モノよりコトを大切にしているんですね。

泉:はい、普段から手ぶらでスマホだけを持っている状態。お財布もありますが、このお財布なんて、コクヨの文房具で、80円ですよ(笑)。キャッシュレス決済が多く、現金は1万円くらい入っているけど、ほとんど使いません。時計もしていないですしね。

――ものすごく身軽ですね。

泉:旅行も手ぶらでいくくらいです(笑)。モノって、「所有」から「利用」に役割が移ってきていますよね。もちろん、仕事で使うパソコンなどは所有していますが、僕にとってモノは、「ストック」でなくて、「フロー」という概念なんです。だからモノを所有するために悩むことはない。
悩むと言ったら、ワインリストを見てどのワインにしようかめちゃくちゃ考えるときくらい(笑)。

――モノやお金に対しての“執着”がないように感じます。

泉:そうかもしれません。例えば「お金は大好き」とか「お金をたくさん持つことは汚い」とか、そういったお金に対する変なフィルターを一度外して、ニュートラルに見ることが大事だと思うんです。

そうすれば、金融機関で「この取引で、あなたはいくら儲かるの?」と気軽に聞けるし、極端な話、友人にも「あなたの年収っていくら?」とフラットに聞けるし。僕の財布が80円っていうことも、恥ずかしがらずに言えるわけです(笑)。

変なフィルターで世の中を見ないような癖がつけば、いろいろなことを「自責」で考えられるようになると思う。もし月収が30万円だとしたら、ニュートラルな考えで「自責」で考えると、「もっと勉強をして、あと3万円アップさせよう」とがんばれるわけです。

これが変なフィルターで見て「他責」で考えると、「なんで会社は30万円しかくれないのか」なんて考えて、自分は何も成長できません。

お金を増やしていくうえでも、自分を成長させていくうえでも、世の中をニュートラルな目で見ていくことは、すごく重要だと思います。

文/西山美紀
撮影・構成/片岡千晶(編集部)

 

前回記事「お金持ちには2パターンあることを知っていますか?〜泉正人さんインタビュー」はこちら>>

 
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