今年1月にヴァレンティノの2019 SS オートクチュール・コレクションのフィナーレにて、サプライズでランウェイに登場したナオミ・キャンベル。再び、パリコレに降臨!

ここ数シーズンに引き続き、デザイナーのアンソニー・バカレロが2020 SSコレクションのステージに選んだのは、パリで最も有名なランドマークであるエッフェル塔のふもと。

屋外に設置されたランウェイにはレーザービームが瞬き、前回と同様、モデルたちがまるで水面を歩いているかのような、ドラマティックな視覚的演出が施されていました。

そんな中、ショーのフィナーレでナオミ様は、スパンコール煌めくパンツスーツを着て登場。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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パリコレのフィナーレを飾ったのは生けるレジェンド、ナオミ・キャンベル!_img0
写真:ロイター/アフロ

いや〜、ヴァレンティノのときも思いましたが、本当にすっごい貫禄と存在感ですよね!

だけど、ここ数年のこのモード界での「90年代の元祖スーパーモデル起用」を見ていて、ふと思ったのです。

新しいデザイナーたちにとって元祖スーパーモデルたちが憧れのアイコンだったから、とか、若いモデルばかりがステージに登場すると実際の顧客であるアラフォー以上の女性たちが疎外感を感じるので、その緩衝材としてのアラフィーモデル投入、とか、背景は色々あるのでしょうが。

 

いちばんの理由としては、モデル界におけるスターの不在がここ何年も続いているからではないのか、と。

これは日本の歌謡界におけるスター不在と同じような構図だと思うのですが、昔なら世代を超えてお茶の間でみんなが盛り上がれる共通アイコンという存在がいたはずなのに、今やそういう存在って、いないですよね。

SNSの普及の影響もあり、世代や嗜好によって、インフルエンサーも細分化されている。以前ならば、たとえばケイト・モスが流行っていたらどの世代もケイトのファッションに影響されるというような現象があったのが、今はそこまで大きなムーブメントを起こせるようなインフルエンサーって、いないのではないでしょうか。

だから我々アラフォー以上の世代にとっては嬉しい、元祖スーパーモデルたちの昨今のリバイバルブームなんだけど、裏を返せば、今のモデル界にそこまでの人気があるモデルが不足している、ということなのかなと思ったのです。

ジジ・ハディッドとかカイア・ガーバーとか、可愛いけれど、憧れるかと言ったらそこまでの個性はないですもんね。

そんなわけで、ナオミ様降臨のニュースにはウキッとしつつ、モデル界の未来に想いを馳せたパリコレでございました。

前回記事「ヴェルサーチェのショーに登場したJ.Loのドレス姿に勇気をもらった話。」はこちら>>