――年齢を重ねたからこそそう思えるのかもしれませんね。久々の再会が続いたとのことですが、ともさかさんが人間関係で大切にしていることについても教えてください。
ともさか:私はどちらかというと、人付き合いを極端に狭く限定しているところがあって、本当に信頼できる人がひとりいればそれでいい、と思って生きてきました。
でも子供を授かったとき、知らない人に出会ったり、知らない場所に行きたいっていう欲求が急に湧き上がって、自分でも驚くくらい行動範囲を広げたんですね。
今も不思議と同じような波が来ていて、今日の衣装を初めて辻直子さんにお願いしたいと思ったのも、そういう気持ちからなんです。新しい選択肢を持つことに対してわりと警戒してしまうほうなのですが、今は“出会いたいシーズン”に突入したのでしょうか。
そういうことも含めて、30代を迎えたときとは違って、40歳になってちょっと気持ちが軽い感覚があります。
そういえば、中学の同窓会にも初めて参加したんですよ。
――中学時代のお友達と? 何かきっかけはあったんですか?
ともさか:去年ある番組で、中学の同級生を探していただいて再会したんですね。
それがきっかけで今年、40歳の節目の年なので同窓会があると、誘ってもらい参加したんです。本格的に仕事が忙しくなったのは高校に上がってからなのですが、中学校の記憶を消去していたみたいなところがあって。
それまで楽しいと思っていたことや好きだったものをすべて手放さないと、この仕事はできない! って思っていたので、連絡も全然取っていませんでした。
だから会ったのは20年ぶりくらい。でも会ってしまえば、あっという間にあの頃の距離感や関係性がよみがえって、それがすごく楽しくて。色々難しく考えていたけど、でも時間って、思っているよりも簡単に超えられてしまうものなんだなと思いました。
いつでもどんな時でも支えてくれたのは女友達
――ブログやインスタなどからは、女友達との楽しい関係性が伝わってきます。歳を重ねると若い頃にあった女子同士のライバル心や嫉妬がなくなってくる、といいますが、ともさかさんはいかがですか?
ともさか:わかります。やっぱりみんな心身ともに自立してくるからじゃないですか?
ある意味、ちょっと図々しくなって、おばさんであることを楽しめるようになってくるというか(笑)。
私は女友達に恵まれていて、自分にとっては本当に大きな存在です。思い返せばいろんなことがあったので、失った関係もあるし、やり直したい関係もあるけれど、それも含めての今なのかな、って。
でもいつどんなときでも励ましてくれたのは、やっぱり女友達ですね。どんな殿方よりもカッコよくて頼りになる(笑)。そういう友達ばかりだから、「○○が彼氏だったらいいのにな〜」ってよく話したりします(笑)。
ただ女同士で良かったなとも思うんです。男女間の付き合いとは違って別れがないから。それはある意味でラッキーだなとも思うし、それが女友達の面白さであり、奥深さだと思っています。
中学の同窓会に行ったとき、結婚している女子たちが「彼氏が欲しい」「恋がしたい」ってとにかくみんな口を揃えて言っていたのがおかしくて(笑)。
息子を育てていると思うんですけど、男性は同性とは違う複雑さがあって、簡単には理解できないものだからこそ惹かれてしまうし、魅力を感じてしまう。それが異性という存在の面白さだし、簡単に分かり合えたら恋は生まれないんでしょうしね。
最近、よく女友達と「最終的には女友達さえいれば良いよね」って話をするんです。例えばごはんを食べに行こう!ってなったときにも、意外と男の人ってのんびりしているけど、女はそうと決めたら行動が早い。次の瞬間にはお店の予約をいれて、何時に待ち合わせね!と全てがととのってしまう。そういう行動力と段取りの良さに慣れてしまうと、殿方へのハードルがどんどん高くなっていくというか(笑)。
でも、そういうことばかり言ってちゃダメだな……と、すべてを求めるのは違うね、っていう話にたどり着いて(笑)。時には甘えたり、頼ったりすることも、女の嗜みなのかなとも思ったりしています。
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