片岡シェフ でもね、これで終わりじゃないんですよ。皮をむいたオレンジやグレープフルーツは、中心に向かって包丁を入れて房を外し、果肉だけを切りとっていきます。

小林さん これは食べる人にとってやさしいですね。房から、おいしいところだけを切りとるとは……。

片岡シェフ 手間だけど、これができれば「この奥さん、すごく料理が上手なんだな」って思われますよ。あっ、手を切らないでね。

小林さん はい、気をつけます! 調子に乗っているときが、一番危ないんですよね。

片岡シェフ こうすると繊維がすべて取り除かれるので、口当たりがとてもよくなるんです。切りとった果肉は、ボウルに加えますよ。残った繊維の部分は、ギュッと絞って果汁もボウルに入れます。
それから、ほかの果物も一口大に切って加えていきましょう。
そこに、レモン汁とオレンジリキュールにマラスキーノ、白ワイン、砂糖を加えます。

小林さん マラスキーノ? 初めて聞きましたが、どんなものですか?

片岡シェフ マラスカ種のサクランボからつくったリキュールです。でも、手に入らなかったらなくても大丈夫。オレンジリキュールや白ワインも、お酒が苦手なら入れなくていいですよ。

小林さん それなら、子どもでも食べられますね!

片岡シェフ じゃあ、ここで一度、味見をしてみましょう。はい、どうぞ。

小林さん すごくおいしいです。笑っちゃうくらいおいしい! 大人の味。

片岡シェフ おいしくて笑っちゃうよね? じゃあ、盛り付けましょうか。彩りよく盛り付けて、最後にボウルの中のシロップをかけます。仕上げにミントをのせて、できあがりです!

「これはたまりません。おいしい!」(小林さん)

小林さん では、いただきます! とっても彩りが美しくて、嬉しいですね! リキュールがきいていて、おいしいです。甘みもありますが、とってもさっぱりした味わいです。食事の最後に食べるのにピッタリですね。

片岡シェフ 少し置いたほうがおいしいので、冷蔵庫で数時間なじませるといいでしょう。アイスクリームを添えると、さらにいいですよ。簡単だけど、みんながすごく喜ぶデザートになります。

小林さん 素敵ですね。さっそく作ってみます! この連載では、前菜からメイン、デザートまで、教えていただきました。本当にありがとうございました!

片岡シェフ いろいろやってみて、自信がついたでしょう? でも家庭でやってみたら、意外とできなかったりするんですよ(笑)。もしわからなかったら、また聞きにきてください。でも、麻耶さんはカンがいいから、すぐに自分のものにできると思いますよ。

小林さん 本当ですか、ありがとうございます。何度もチャレンジして、シェフの味に少しでも近づけるように頑張ります!

「マチェドニア(イタリア風フルーツポンチ)の作り方」


<材料>(2〜3人分)

 

パイナップル 4切れ
りんご 1/3個
オレンジ 1個
グレープフルーツ 1個
いちご 2個
ブルーベリー 8〜9個
ラズベリー 8〜9個
レモン汁 少々

ミントの葉 適量

■シロップ
 砂糖 40g
 レモン汁 1/2個分
 白ワイン 1/2カップ(お好みで)
 オレンジキュラソー 30ml(お好みで) 
 マラスキーノ 30ml(お好みで)

<作り方>

1 パイナップルとりんごは皮をむいて1〜2センチ角に切る。りんごは変色しないよう、レモン汁を少々ふっておく。オレンジとグレープフルーツは皮をむいて房から果実を切り取る。いちごはヘタを取って半分にカットする。

2 ボウルに1と残った果実の絞り汁、他のフルーツを入れてシロップの材料をお酒、砂糖、レモン汁の順に入れて混ぜ、ミントの葉を飾る。

 


撮影/斎藤浩(講談社)
取材・文/萩原はるな
スタイリスト/室井由美子
ヘア&メイク/鈴木智香(A.K.A.)
動画編集/丹羽真結子(講談社)
構成/片岡千晶(編集部)

【お問い合わせ先】
ヴェルメイユ パー イエナ 日本橋店 tel. 03-6262-3239
プラステ tel. 03-6865-0500

前回記事「【料理の腕前、星いくつ?】小林麻耶さんが習う「タリアータ」〜ステーキをおいしく焼くコツ〜」はこちら>>

 
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