タレントの小林麻耶さんが、読者の方と「ほっとできる時間」を共有したい、そんな気持ちでお送りする連載です。


初めての舞台のオファーを受けて……


来年、初舞台に挑戦させていただくことになりました! 
まさか自分が舞台に出演できると思ってなかったので、オファーをいただいたときはとても驚きました。同時に、三谷幸喜さんの作品とお聞きして、飛び跳ねるほど嬉しい気持ちに。驚きと喜びが入り乱れる、みたいな感じでしたね。迷うことなく即決でした。
新しいことに挑戦できることにワクワクしたんです。今は何でも挑戦していきたいなと思っているので、このようなオファーをいただけたことはすごくありがたく思っています。

 

演じさせていただくのは堤タミ子といって、何と母親役なんです。しかも息子は、ジャニーズグループ・ふぉ~ゆ~の辰巳雄大くんと、同じくジャニーズの室龍太くん! 小さい子のお母さんじゃなくて成人した子のお母さん役ですから、なるべく安定感が出るようにドンとかまえなくちゃいけない。息子の成長をずっと見守ってきた母性を出すにはどうしたらいいんだろう、と試行錯誤している最中です。とにかく初めてのことで何も分からないので、多いに衣装や髪型、メイクの助けを借りようと思っているんですけど……。ミモレでもメイクと髪型がいかに大切か習ったので、そこに賭けてます(笑)。


人生で初めて「声が小さい」と言われました!


小林麻耶の初舞台というと、皆さん「大丈夫なの⁉」と思われますよね。大丈夫です! ……と言いたいところなんですけど、実は最初の台本読みのときに、演出家のモトイキシゲキさんから「声が小さい」と言われてしまいまして。正直、「ええーっ!」とビックリしました。

というのも私、これまでアナウンサーとしてやってきていますから、声が小さいと、言われたことはなかったんです。だから「ホントに⁉」と信じられなかったんですが、録音を聞いたら、まあ私だけ声が小さくて! 自分が思っていたのとギャップが激しすぎて衝撃でしたね。

アナウンサーは感情を出さず真っすぐ発声することが多いんですけど、演技で感情が入るとどうしても声が浮ついて、か細く聞こえてしまうんです。しかもタミ子は「お上品なお母さん」と言われているので、お上品にすればするほど声が小さくなって。だからといってただ大きくすると怒ってるように聞こえる。その具合を調整するのが難しかったですね。でも一晩、家で練習して指摘された翌日には声は大きくなっていたみたいなので、アナウンサーとしてこれまでやってきたことが生きたのかな、と勝手に思ってます(笑)。

セリフはすぐに覚えました。夫に相手役をやってもらって正確に覚えているか確認したり、あとは録音テープで相手役の方の声を出して練習したり。お芝居って、「ええ」という相槌一つがすごく難しいんだなと知りました。だからどこまでちゃんと舞台の中で役柄として居られるのか……、そこはまだまだこれからですね。

 
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